反社とJK【灰谷蘭】

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｢蘭ちゃん！おかえり！｣








灰谷家に住み出して既に3ヶ月ほど。


ここに来てから外には1歩もでてないけど、特に問題なく過ごしてる。




結局呼び方は蘭ちゃんになって、そろそろ定着し始めた頃。








｢ただいま｣





｢蘭ちゃん･･･血まみれだよ｣





｢うん、だからちょっとあっち向いてよーな〜｣





｢血くらい別にいいんだけど。怪我してない？｣





｢俺がすると思う？｣








余裕そうに笑う蘭ちゃんに肩を竦めてみる。


するわけないか。って。




今日は竜ちゃんも早いらしいから3人でお鍋しよ〜って、話しながら2人でリビング。




あーだこーだ言いながら蘭ちゃんと歩いていたら、後ろからギューッと体が締められる。

蘭ちゃんの嗅ぎ慣れた香水の香り。





蘭ちゃんはよくただいまのハグをする。

私に血ががつかないように警戒して、ギュッて。








｢あー落ち着く｣





｢ハグってストレス軽減効果あるんだって｣





｢お前いい匂いする｣




｢同じシャンプーだよ｣








蘭ちゃんの方がいい匂いするーって方にある紫色に触れる。


くすくす笑いながら蘭ちゃんの気が済むまで抱き枕になってあげる。




最初の頃から今まで、私はこの役目が結構気に入ってる。





この距離感で恋人じゃないんだよ、すごいでしょ。

これが逆に特別感なんだよ、なんて。




うぬぼれと勘違いで自分の欲を満たしてる。



そんなことを考えないように、蘭ちゃんに夢中でいるまんま。












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