反社とJK【灰谷蘭】

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はいって、布団の中から手を広げられて、少し困惑。



来いってことであってるよね？なんてビクビクしながらそっとベッドに入ってみる。








｢え、ふかふか･･･｣








思わず口から出たその言葉に、フハッとお兄さんが笑う。



恥ずかしい、でもなんでもいい。


お茶も貰えて、お風呂にも入れて、こんなにいいベッドで寝れて。




しばらくは不幸続きでも文句言えないかも。








｢名前は？｣





｢A｣





｢ふーん。電気真っ暗で寝れる？｣





｢寝る場所があればどんなでも･･･｣








あっそ、って、ずっと素っ気ない返事のまま、部屋の電気がお兄さんによって消される。



その行動に、思わず、え、って声が出る。








｢なに？｣





｢いや、なんにも、しないんだなって、その、｣








これじゃあまるで私がそーゆーことを望んでたみたいじゃんか。



でも、本気で、何かしらは要求されると思ってたからびっくりして。








｢別に、今すぐ報酬欲しいわけじゃねぇし｣







相手にも困ってねぇしなって、フッと鼻で笑われたのが分かる。


そりゃ、そうか。その美貌だもんな。








｢ありがとうございます。なんでも、するし、されるので、いつでもどうぞ･･･｣





｢受け身体制慣れすぎだろ｣








思いついたらなー、なんて間延びしながら答えて、早く寝ろって、頭を撫でられる。





絶対普通の人じゃないのに。

絶対怖い人だと思ってたのに。




優しくされて、泣きそう。










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