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いつも通りの時間。
目が覚める。
視界には寝ているランにぃ。
これが日常ならいいのに。
あーあ、って思いながらランにぃに少しすり寄ってみる。
抱きつきたいなって思ったけど、それはちょっと、ダメかなって。
「A?」
「・・・おはよお」
「起きるの早くねぇ?もうちょい寝てろ〜」
ぎゅ、って、抱きしめる力を強めるランにぃ。
別に、初めてじゃない。
ここまでも、こうやって抱きしめられて寝た。
なのに、急に、少し、恥ずかしい。
「・・・緊張してんの?」
「ぜ、んぜん!1回起きたら寝れないタイプだから、寝れるかなって」
私の回答に、あっそって答えるランにぃ。
抱きしめられていてい顔は見えない。
見えない、けど、どこか面白がってる声音。
確実に自分が照れてるのはバレてそう。
なんでこの人って、なんでも分かっちゃうんだろう。
「こうやってたら、寝れるかも」
「アイスの美味さの次は二度寝の気持ちよさ教えてやろうな」
そう言って、私の背中に回ったランにぃの手が一定のスピードで優しく動く。
トン、トンって落ち着く音、体温、鼓動。
こうやってされると、眠くなっちゃうんだ。
こんなに落ち着くんだ。
ランにぃの呼吸音。
気づかないうちにそれに合わせて呼吸をして、落ち着くリズムで目を瞑る。
まるで寝息のようなランにぃの呼吸も、話さない口も、私が寝るための催眠作用みたい。
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☆真菜*(プロフ) - ありがとうございます! (2023年3月28日 18時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ☆真菜*さん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!ぜひぜひお好きなようにお願いします〜!ありがとうございます〜! (2023年3月28日 18時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
☆真菜*(プロフ) - 素晴らしい作品を見つけてしまった!どうか私の小説の方でるるさんを宣伝(紹介)してもよろしいでしょうか!!!! (2023年3月28日 9時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ミルねこさん» コメントありがとうございますー!とっても嬉しいです!今後もよろしくお願いしますー! (2023年3月17日 16時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - うっ……神作品を見つけてしまった…!夢主ちゃんに感情移入し過ぎで涙腺ヤバいです……!!蘭ちゃぁぁ〜ん!!早く連れ出してぇ!!続き、楽しみにしてます!! (2023年3月16日 21時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2023年3月2日 0時