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お風呂上がりのアイス。
この前とは違う種類のそれ。
甘くて美味しくて、幸せな味。
「ここは幸せだねぇ。優しいお兄さん2人と、暖かいお風呂と甘いアイス、ふかふかベッド」
んふふ、笑って呟く。
ずっとここにいれたらいいのに。
思った言葉は口に出さない。
そんなことは出来ないから。
2人がどれだけお金持ちで、優しくて、大きな家に住んでいても。
私はたまに拾う変なやつでいないといけない。
怒らない、泣かない、求めない。
笑って頷いて、ちょっと謎な、そんな子でいないといけない。
だってそうじゃないと、拾われることすらなくなるから。
「初めからベッドはふかふかがいいっつってたよな」
「なんで?ベッドねぇの?」
「あるよ。硬いやつ。ベッドで寝かせて貰えないこともあるからね。
家じゃなくても、拾ったくせに寝床与えてくれない人もいたよ」
全くだよね、って肩を竦めて、最後の一口。
終わっちゃった。
「今までどんなやつに拾われた?」
深く聞いてくる。
不思議な感じ。
珍しいランにぃを見てみても、いつも通りの余裕な笑顔。
「どんな・・・。色んな人。優しい人も優しくない人もいたよ」
言いながら、食い終わったなら部屋行くぞと私を立たせるランにぃに着いて行く。
どういう質問なんだろう。
どんな答えが欲しいんだろう。
どう答えるのが、正解なんだう。
「お礼に痛いことされた?」
「・・・たまに」
部屋に入ってすぐ、私の顔に存在するんだろう傷を優しく撫でる。
前までと少し違う、ランにぃの優しさに困惑する。
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☆真菜*(プロフ) - ありがとうございます! (2023年3月28日 18時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ☆真菜*さん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!ぜひぜひお好きなようにお願いします〜!ありがとうございます〜! (2023年3月28日 18時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
☆真菜*(プロフ) - 素晴らしい作品を見つけてしまった!どうか私の小説の方でるるさんを宣伝(紹介)してもよろしいでしょうか!!!! (2023年3月28日 9時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ミルねこさん» コメントありがとうございますー!とっても嬉しいです!今後もよろしくお願いしますー! (2023年3月17日 16時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - うっ……神作品を見つけてしまった…!夢主ちゃんに感情移入し過ぎで涙腺ヤバいです……!!蘭ちゃぁぁ〜ん!!早く連れ出してぇ!!続き、楽しみにしてます!! (2023年3月16日 21時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2023年3月2日 0時