反社とJK【灰谷蘭】

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どこが1番痛かったかなぁなんて首を傾げるリンにぃを横目に、戻ってきたランにぃを見る。

私が見たランにぃの中で、見たことないスウェット。



毎回毎回、新しいものを見るなぁ。

やっぱりお金持ちは違うな。


そんなことを思いながら、そうそうって、ランにぃに答える。







｢痛かったって記憶だけがずっと残ったまんま。

もう痛くないのにね。人間の当たり前な反応なのかなぁ｣





｢じゃあAはどこが1番痛かった？｣








何された時？

そう聞かれて、悩む。



この間まではそんなに触れてこなかったのに、今日は2人とも私に興味があるらしい。

3回目になると、多少距離が縮まったり、しちゃったり、した･･･とか？








｢どこが1番かは分かんないけど、1番怖かったのはたばこ｣








俯いて、答えてランにぃを見たら、まさに今タバコを吸おうとしてたところで笑っちゃう。


火をつけようと手にしたライターが火を灯さない。



ランにぃ、タバコ吸う人だったんだ。







｢いいよ、吸って吸って｣





｢･･･怖くねぇの？｣





｢ランにぃは何も無く私を傷つけないでしょ？｣





｢お礼にタバコ押し付けたいって言うかもしんねぇじゃん｣





｢それはお礼だからいいんだよ｣









ちょっとよく分かんねぇって言いながらランにぃはタバコを口に運ぶ。




色んな所に点々と、タバコを押し付けられた跡がある。

あの時の記憶は酷く鮮明で、私にとって恐怖の1つ。





でも、ランにぃの口から揺れ出る白は、嫌いじゃない。














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