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目が覚めると、目の前にランにぃの瞳。
綺麗な二重。
「おはようランにぃ」
「おはよ」
「きょ、学校、行かなきゃあ」
「寝起きふにゃふにゃなのな」
そんなこと、ないんだけどなぁ。
まだ眠いからかな。
ランにぃに借りた充電器で完璧に充電された携帯を覗く。
いつも通りの時間。
「ここからの方が学校近いかも」
ラッキーって笑ってベッドの上、座ってグッと背中を伸ばす。
「昨日も今日も、この間もありがとう。お礼、決まった?」
決まってませんように。
心のどこかで確実にそう願ってしまうのは、お礼をしたら、私から会う口実が無くなるから。
「また考えとくわ」
良かった。
安心するのは、ランにぃにまた会えるから。
・・・いや、違うでしょ。ここに、また来られるから。ふかふかなベッドで寝れるから。
決まったら教えてねってニシッと笑ってみせる。
借りたハンガーにかけた制服をとって、借りたスウェットを畳む。
「JKの下着姿ってこんな簡単に見れるもんだっけ」
「あは。いっぱい見ていーよ」
着替えながら答えれば、ランにぃはいつも通り少しバカにしたみたいに笑う。
知ってる。
沢山相手がいるから、私の体はいらないこと。
ぴちぴちのJKなのになぁなんて思いながら、ガリガリだから欲も出ないかぁって、1人でちょっと落ち込んだり。
「じゃあ、私学校行くね。ありがとう。またね!」
ランにぃは玄関まで送ってくれて、それから、私は、少し浮かれた気分で登校して、途中で、またいつも通りが始まることを考えて、憂鬱になる。
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☆真菜*(プロフ) - ありがとうございます! (2023年3月28日 18時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ☆真菜*さん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!ぜひぜひお好きなようにお願いします〜!ありがとうございます〜! (2023年3月28日 18時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
☆真菜*(プロフ) - 素晴らしい作品を見つけてしまった!どうか私の小説の方でるるさんを宣伝(紹介)してもよろしいでしょうか!!!! (2023年3月28日 9時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ミルねこさん» コメントありがとうございますー!とっても嬉しいです!今後もよろしくお願いしますー! (2023年3月17日 16時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - うっ……神作品を見つけてしまった…!夢主ちゃんに感情移入し過ぎで涙腺ヤバいです……!!蘭ちゃぁぁ〜ん!!早く連れ出してぇ!!続き、楽しみにしてます!! (2023年3月16日 21時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2023年3月2日 0時