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華のJK。
今だけ着られる制服。
真夜中、誰もいないただの歩道。
縁石に座って、ボーッと誰かを待つのは、これで何回目だっけ。
街灯に照らされて見える肌の青に、うわー、と苦笑い。
こんなもんじゃないか、って目を逸らして、寝る場所をくれる人を探す。
言っても、こんな夜中、最悪ここで野宿決定になり得る状況に、また苦笑い。
野宿するなら公園にしよう、あと5分待って、誰も来なかったら、廃れたあそこの公園に行こう。
そう心に決めて、3分、誰かの足音に思わず顔を上げる。
見た事のあるブランドのスウェットにコンビニの袋を持って、派手な髪を揺らしながら、私をちらりと見る男。
もうこの人しかいない。
「お兄さん、一晩泊めてくれない?」
へらっと笑って、相手に媚びる。
1目見れば分かる。こーゆー人は、可哀想なふりをしたって拾ってくれない。
「・・・なんで?」
もうあんたしかいないからだよなんて叫べるはずもなく、言い淀む。
「何してもいいよ。痛いことしてもいいし、普通なら嫌なことも嫌だって言わない。でも、できればふかふかのベッドで寝たいかも」
理由になる言葉を言いたかったのに、失敗だ。
今日はやっぱり野宿かも。
高そうなスニーカーが私の前に来て少し通り過ぎて、止まった。
「いーよ。おいで」
「え」
「来ねぇの?」
名前も知らない怪しい雰囲気のお兄さんが、ふかふかなベッドを用意してくれるらしい。
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☆真菜*(プロフ) - ありがとうございます! (2023年3月28日 18時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ☆真菜*さん» コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです!ぜひぜひお好きなようにお願いします〜!ありがとうございます〜! (2023年3月28日 18時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
☆真菜*(プロフ) - 素晴らしい作品を見つけてしまった!どうか私の小説の方でるるさんを宣伝(紹介)してもよろしいでしょうか!!!! (2023年3月28日 9時) (レス) id: af29f1e969 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - ミルねこさん» コメントありがとうございますー!とっても嬉しいです!今後もよろしくお願いしますー! (2023年3月17日 16時) (レス) id: bc1f8927b1 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - うっ……神作品を見つけてしまった…!夢主ちゃんに感情移入し過ぎで涙腺ヤバいです……!!蘭ちゃぁぁ〜ん!!早く連れ出してぇ!!続き、楽しみにしてます!! (2023年3月16日 21時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2023年3月2日 0時