あなたは浮気性 【三途春千夜】

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休日、楽な格好で病院に行った。





病院に行く前に、産む決意をした。







ここに、彼との子供がいるのなら、産もうと、心に誓った。










彼にバレたら、気持ち悪がられるかもしれないけれど。




だけど、私は彼との新しい命を、自分の決断で殺したりできない。










決意できたからかな、おめでとうございますと笑うお医者さんの瞳に幸せそうな私が見えた気がした。










色んなお話をお医者さんとして、決めて、ふぅっと一息家でついてから、お腹を撫でてみた。




膨らみはほとんどない。


動きもなければ、実感もそれほどない。









だけど、おめでとう、と口から出た。










きちんと育てるよ。




朝、昼、晩、美味しいご飯を作れるように頑張るよ。



ダメなことはダメだと教えて、些細なことでも褒めてあげたい。



涙を流してばかりいてはダメだと、笑いたい。



父親がどれだけ素敵な人か、教えてあげたい。









実際に出来なくても、できるだけそう目指して、この子を私の生きる意味にしたい。







お母さんに、なんて言おう。




未だに彼と別れたことを伝えられていないお母さんに、子供が出来ましたなんて、伝えられるかな。









お母さんと同じシングルマザーになりますって、言えるかな。





また、心配かけちゃうけど、きっと、お母さんは、私の決断を尊重してくれるんだろうな。










今度、おばあちゃんに会いに行こうね、ってお腹を撫でて伝えて、少し目を瞑った。












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