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50.嫌な気持ち ページ50






あれからまた何日?何週間かたった。


隊士の態度が、おかしくなった。


今まで相当可愛がられてきたからか

余計に、その変化に戸惑う。


悪態こそつかないものの、態度が悪かったり

無視したり、睨んだり、そんなことが増えた。


私はそれを咎めることもしないけれど、

モヤモヤとしたものが増える一方。


お嬢ちゃんが来てから、と言うのはハッキリしてた。

でも、だからお嬢ちゃんが原因、とは言いがたかった。


お嬢ちゃんは相変わらず私のケツを追いかけてくるし

私の名前を呼んで走り回ってる。


そんなお嬢ちゃんに、私を悪くいう素振りは見えなかった。


じゃあ何が原因だったのか。

何かした覚えはないし、嫌われる理由も分からない。


でも、今まで築いてきたものがなんだか脆くなっているのを感じた。



「A、お前何したんでィ」


「さぁね、私もわからん」



珍しく総悟のいる朝練。

視界の隅にお嬢ちゃんを捉えながらそう答えた。


総悟の質問が何を示しているのか、

それは私が一番よくわかってる。


でも、その答えは私が一番よくわからない。



「相当嫌われてんじゃね」


「それな。どうしようかこれ。

なんかしたかな、なんか聞いた?」


「悪い噂は度々な」


「嘘でしょ、私知らない。

・・・どう思う?」


「さぁねィ。ま、嬢のこと働かせすぎなんじゃねェかィ」


「・・・え?」



特に何も思わねぇけどな、とか、来ると思ってたのに。

そう来たか。


自分の甘えた思考が恥ずかしい。


お嬢ちゃんを働かせすぎ、なのか。


きちんと夜は仕事を私が回収して寝かせてあげてるし。

残った仕事は私が徹夜でやってる。


朝は起こされる側だけど、見廻りだって、私が守ってあげて・・・いや、いやいや。


守ってあげてるなんて言い方良くない。

良くないよ私。


注意されたからってお嬢ちゃんは悪くないじゃん。


そうか、お嬢ちゃんはお嬢様だもんな

それくらい、って思ったって、大変だよな。


仕事量、減らしてあげなきゃ。



・・・そんな甘えたことすんなら、真選組に入りたいなんて思うなよ。



モヤりとした黒い考えが私を覆う。



ここの環境に慣れてない、それを私のせいにされたようで

なんだか息が詰まった。



どうして私の方が仕事してるのに

仕事をさせすぎだと怒られるんだろう。


どうしてそれだけの事、私に言わずに

影でコソコソするんだろう。


嫌な気持ちが、どんどん、どんどん湧いてくる。



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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時

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