29、ブランク ページ29
・
「おぉ!やっぱ万事屋は役に立ちますね!」
「呑気に言ってねぇでお前も刀取れ!」
はいはい、と敵の腰から刀を抜く。
えー、なんか重ーい。
ばっちいー。
「・・・なんで旦那達連れてこられたんでしょう」
「さぁな。それより、出口どこだ」
「・・・私、さっきからまずいことに気づいてるんですけど」
うじゃうじゃと湧く敵。
走って逃げる万事屋プラス私。
そういえば定春くんいないなぁ。
私が行くといつも寝てるし、運悪いなぁ。
屯所内、私のテリトリーみたいなもの。
でも
「旦那もわかってるでしょ、この殺気の量。
中にもこんだけいるのに、外になんか出られない。
どんだけ倒しても外から入ってきますよ。
・・・あんたら、ほんとになんでここに呼ばれたんですか」
「わかんねぇっつってんだろ。
でもこいつらがお前を狙ってんのは確かだな」
「何したアルか、こんなに恨まれて」
「さぁ、ねっ!!!」
確実に私に狙いを定めてる。
なんだこいつら。
「でも、私だけが狙いならあんたら連れてこなくない?
私一人ならともかく、私が勝てる可能性あげるかな」
雑魚ばかり、という訳でもなく。
呑気に話しているけどそれなりに怪我してきた。
また怒られるんですけど。
私がいながら屯所がこうなるとは。
何も気づかなかった。
ほんとに、気配すら感じなかった。
相当強いぞこれ。
「はぁ、私、剣の腕だと真選組4番目なんですよね」
「微妙な位置アル」
「はっきり言うなぁ・・・その通りなんだけどさ」
さて、どんどん敵が強くなってる。
さっきの茶髪もいつの間にかいないし。
「これ、1番強いヤツのとこに向かってない?」
「ぱっぱっとやってしまいましょう。
今日は特売なんですよ」
「主婦やん、新八くん主婦やん」
「定春が寂しがってるネ」
「定春くん会いたいなぁ。いつも寝てるんだもん」
「嫌われてんじゃねぇか」
「食われたことは無いです」
はぁ、はぁ、と肩で息をする。
さすがに4度目はないぞと釘を刺された背中。
ガッチガチに治療され、毎日誰かしらに包帯やら薬やらされてる背中。
背中をかばいながら頑張るけど
これ以上大変になると開くぞ。てか死ぬぞ。
「おい、疲れすぎじゃねぇか」
「素直に、大丈夫か、とか言えないんですか。
・・・っはぁ、ブランクあるんですよ最近。」
目の前に広がった扉は会議するための大部屋。
・
391人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時