15、ソーセージ ページ15
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朝、土方さんは起こしに来なかった。
超夕方だ。どういうことだ
って感じなことを考えながら
寝起きの低血圧と戦って起床した。
今日は非番。
机の上にあったその置手紙に苦笑。
場キバキと背中を鳴らして、夜に着替えるんであろう隊服を横目に
土方さんにばれないように、普段着を着た。
なんとなく中庭に出ると、こそこそととソーセージを隠すザキの姿。
「ザキ!」
「ひっって、Aちゃん、どうしたの、そんな怖い顔して」
今日は非番なんだね。と、話しかけるザキを無視して口を開いた。
「一応言っとく。今日、私は敵の待機してる場所を落とす」
「はい?」
「もしもがあったら大変だからね。
土方さんには言わないで、面倒だから。
総悟にも、面倒だし、此処での居場所、なくなりかねないでしょ?」
何か言おうとしたザキをまた無視して
今日の決戦のために道場へ向かった。
「え…」
「これ以上姉上の幸せブチ壊すのはやめてもらいてーんですが」
うっそーーーーー。
まさか、土方さんと総悟がいるなんて誰も思わないじゃんか。
きっと何かの偵察のためのソーセージを補充しに来てたんだろうザキとかっこよく別れていい感じにシリアスだななんて思ってたら
ほんとにシリアスなやつやーん。
そうやって1人咄嗟に隠れていたら
土方さんが総悟に真実を告げた。
「ちょ、土方さん…!?…あ」
驚いて出てきてしまった。
そんな私に2人とも目を見開く。
「今起きたのか、寝すぎだろ」
「…ごめん、なさい」
「…聞いてたのかィ。それとも、Aもグルか」
「いや、グルって…」
「Aは何も知らなかった。俺の言いつけを守ってたんならの話だがな」
やっぱ、ばれてる?
総悟の軽蔑の視線が降り注ぐ。
お前まで、姉上の幸せを邪魔するのか、って視線。
それから一瞬優しい雰囲気。
「…A、中入ってろィ」
「なんで…?」
「俺はこいつと話がある。おまえに聞かせるような話じゃねぇ」
「やだ、仲間はずれしないで」
「いいから行け」
「やだ!勝手なこと言わないでよ!
私にだって。知る権利あるもん…」
「俺は、お前の傷ついた顔まで見たくねぇ」
ぽそり、と呟いた総悟の言葉に耳を疑った。
何も言えなくなった。
なんだよ、こういう時だけ…。
「…ねぇんだ。もう、なげぇことねぇんだ」
それは姉さんが私にだけ手紙で綴ってくれた、姉さんの体の限界。
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あい(プロフ) - eight40094さん» コメントありがとうございます!すっごく嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー! (2021年2月9日 7時) (レス) id: 7ef5ab0f96 (このIDを非表示/違反報告)
eight40094(プロフ) - あぁ、早く続きが見たいです!忙しいと思いますが、作者様頑張ってください! (2021年2月9日 3時) (レス) id: c00f201ead (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2021年1月30日 23時