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23話(過去) ページ24

兄さんのとこに行くと、千斗さんがいることが増えた。
兄さん曰く、もう同居と変わらないらしい。


「……千斗さん、重いです……」

「……新婚みたい」


キッチンで味噌を溶かしていると、後ろから抱き着いて頭に顎を乗せられる。
なんか、そういうスキンシップが多い。


「新婚みたい……って、どこがです?」

「今のこの体勢と、Aの僕の呼び方」


思い返せば、確かに。
……じゃあ。


「千斗?」

「……うん」


ギュッ、と抱き締める力が少し強くなった。
……勘違いしそうになる。


「A……」

「はい」

「……気付いてよ……」

「?」


気付くって、何に……?
わからない。


「ただいまー、って千!」

「あ、兄さん。おかえり」


買い物から帰ってくるなり、兄さんはベリッと私と千斗を引き剥がした。

千斗は「あー……」と声をあげて、シュンとした。
……かわいい。


「……万。僕、Aと付き合いたい」

「煮詰まったら女の子を日替わりランチするような男に妹はやらん!」


この前聞いたなぁ、それ。
改めて聞くとすごいなぁ……。


「……Aが嫌なら嫌でいい。でも、僕はAが好きだから……」

「ダメだ」

「私も千斗のこと好きだよ。……でも、付き合うのは別かな」


千斗のそれが恋愛感情とは限らないから。
私のこれは、恋愛感情じゃないから。

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作者名:通りすがり | 作成日時:2019年7月8日 9時

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