19話(過去)+α ページ20
兄さんが高二。私は、中一。
兄さんは背が高くて、優しくて、かっこよくて、私の自慢の兄さん。
対する私は、女の子なのに高めの身長で、可愛くない。
髪が長ければ女の子らしいかな? って思って長くして、何か作業する時とかは邪魔だからポニーテールにしていた。
「……のびたなぁ」
「そう、かな」
ある日。
「たまには髪を乾かしてやるよ」と、兄さんはドライヤー片手にそう言った。
乾かし終えて、櫛で整える。
「……A、愚痴、聞いてくれる?」
「いいけど、今度、その"ユキ"って人を連れてきてよ。シメるから」
最初は女の人だと思ったけど、写真を見せてもらったら男の人だった。
……名前と顔を知っているだけの、全然知らない人。
「シメない、シメない。……ライブ来るか?」
「……」
「……千の奴、あんまり食べないみたいだから、Aに少し作ってもらいたいんだ」
ライブは、少し怖い。
けど、兄さんがいるならいいかな。
……"ユキ"って人もいるみたいだし。
「……ご飯、作ればいいの?」
「お、作ってくれる?」
「……肉じゃがぐらいなら……」
ある程度、和食を中心に料理ができるようになった。
でも、まだまだだ。
「あ、でも、ライブは少し怖い……」
「じゃあ、俺が言った場所にいたらいいよ。そこから動くなよ?」
「うん……!」
・
・
・
・
・
どうも。
いきなりですが、過去話です。
[Re:member]に基づきながら書きます。
主に、ユキとくっつくか不安な方用です。
夢主ブラコンですし。
夢主は。ユキは。万理さんは。モモは。
あの日の。あの時の。あの決断。
そして、それから。
そんな話です。
219人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:通りすがり | 作成日時:2019年7月8日 9時