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18話 ページ19
泣いて吐き出してすっきりして、空と海を呼ぶ。
空は陸くんと環くんになついたみたいで、「またね!」と元気よく言った。
海はナギくんが気に入ったのか、ジーッと見ている。
……兄さん、疑わないで。
確かに海はどちらかというと父親似だけど、晶人さんに似たから。
千斗じゃないから。
「小鳥遊事務所で働かないんですか?」
「……ええ。……ŹOOĻのみんなを放っておけないし、兄さんにあまり干渉しないって決めていたから」
なによりも、今の社長……了さんがあまりにも可哀想になってしまう。
でも私は了さんのことは話さず、一織くんに微笑んだ。
了さんは、純粋なまま歪んだ人。
アイドルだって人間だ。わかっている。
けれど、ファンは求めてしまう。
勝手に期待して、勝手に失望する。
それがファンで、そんなのに振り回されるのがアイドル。
傷付いたŹOOĻのメンバーを、私は見捨てられない。
でも私は夢を思い出した。
だから、こう選択しよう。
了さん、なんて言うかな。
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作者名:通りすがり | 作成日時:2019年7月8日 9時