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12話〜万理side〜 ページ13

知らない番号から電話がかかってきた。
出ると、恐る恐ると声がした。


[もしもし、兄さん……?]

「A……!?」

[番号、千に教えてもらったから。……あの、相談、あるんだ、けど……]


珍しい。
そう思いながら、ゆっくり「うん」と相槌を打った。


[……ごめん。やっぱ相談かは、わからないや。……あのね、兄さん。……私……]


落ち着いてないのに話すのは、多分追い詰められたのだろう。
何に追い詰められたのかはわからないけども。


[私、どうしたらいいかわからない]

「……A、空いている日はあるか?」

[あ、明日は休みだけど……]

「よし。なら、子供も連れて、今から言う場所に午前10時に来なさい。……いいね?」

[……わかった。……おやすみ、兄さん]

「うん、おやすみ」



明日、話をゆっくり聞こう。
明日なら、Aも少し落ち着くだろう。

それに、甥っ子と姪っ子に会ってみたいんだ。
絶対かわいい。

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作者名:通りすがり | 作成日時:2019年7月8日 9時

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