21.個性把握テスト5 ページ23
個性が消えた瞬間に私がやったと気付き、ぐわっとこちらに吠えるように叫んだ。
「てっめおい離せ立香！デクを殴れねェだろ！！」
「いーや！てか記録抜かれたからとか、騙されたとか思ってるんだろうけど！誰だって秘密の一つや二つあるんだから！」
ぶんぶんと腕を振るう勝己から離れない為に、私はそのまま腕に抱き着いてやった。
絶ー対っ離さない！離したら出久が殴られるし、勝己がそんな所する場面も見たくないし！
私が離れない限り、勝己は個性が使えない。なら！しがみ付くまでだよ！
……ん？
あれ、大人しくなったな。
「勝己？…あ」
「……っなせ、馬鹿が」
顔が赤い…照れてる？
何で……あっ！はっは〜ん？なるほどなるほど。そゆこと〜？
にんまりと笑いながら更に強く抱き着くと、面白いくらいにびくりと肩が跳ねた。
そうだよね〜思春期だもんね〜。
仕方ないよね、そう言うの気にしちゃうもんね〜。女の子に抱き着かれ慣れてないもんね〜。
勝己ったら可愛いなもう！
しかし私は気付かないフリを続けます。
「え？何で？」
「…いい加減離せ馬鹿！あ…、あたってんだよ…っ」
いつもは喧嘩上等オーラ半端ないのに、こんな純粋な面もあるんだからズルい。
「…勝己のえっち」
「なっ…あ"あっ！？」
「先生〜、もう大丈夫ですんで、テストの続きやりましょう！」
耳元に小声でそう囁くと、ボン！と頭が爆発した勝己。可愛い。
もう大丈夫だと判断した私は勝己から離れ、先生に声を掛ける。
＊＊＊
緑谷side
立香ちゃんのお陰で助かった。
実際、今指がとても痛いし、危うく怪我が増える所だった。
付け加えると、かっちゃんはモテる。
女の子に告白されている所をたまに見た事があった。だから、決して女の子に触れられるのは別段どうでもいい、面倒臭い、気持ち悪いって言ってたはず。
「なのに、立香ちゃんには…」
あからさまに動揺してたし、焦ってた。
つまり、だ。
「僕と一緒で、かっちゃんにとっても立香ちゃんは特別なんだ…」
立香ちゃんは誰とでも仲良くなれる、明るくて優しくて、とても強い子。
気付いていないだけで立香ちゃんもかなりモテる。
こんな僕とも仲良くしてくれる。
あんな暴力的なかっちゃんにも普通に接している。
そう、立香ちゃんは僕とかっちゃんにとって大切で特別で、憧れで、傍に居て欲しい存在なんだ。
でも、だからこそ
「『頑張れ』って言ってくれたんだ。僕も…負けないからね、かっちゃん」
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セブ推し(プロフ) - サヒアさん» ありがとうございました！ (2018年6月11日 16時) (
レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - セブ推しさん» 藤丸(ふじまる)、立香(りつか)って読みます。説明なくてごめんなさいm(_ _)m (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 珈琲さん» 本当ですね、アホですね私。教えて下さりありがとうございます！最高…！？う、嬉しいです！頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 撫菜兎さん» 完結出来るよう頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
セブ推し(プロフ) - すみません，質問なんですが主人公の名前はなんと読むのですか？教えて下さい((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘ (2018年6月10日 17時) (レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年2月16日 23時
