14.元カレ事件…4 ページ38
警察に行き事情を話すと、被害届を提出することになった。病院に行って診断書をもらったり、事情聴取をしたりで、帰る頃には22時を回っていた。
結局元カレの家にあるであろうAの私物はすべて後日回収ということになった。
Aが事情聴取を受けている間、俺は待合室でとにかく怒りを抑えるのに必死になっていた。Aの泣き顔が頭から離れない。はやく捕まれ。そう願うしかなかった。
『だるまさん、ありがとうね』
だ「いいって。俺隣に住んでてよかったわ」
『うん…本当にありがとう』
いつもの調子ではないけど、あの時と比べたら少し元気を取り戻したようなAの表情に安心する。
だ「でも困ったな。スマホも財布もないのは」
『まじでどうしよ〜てか鍵もないから家にも帰れないんだけど…!!友達の家行くにしてもスマホないから連絡とれないし…』
だ「俺ん家でいいなら全然泊まってええけど」
『いやそれは申し訳ないから…お金借りてホテル泊まろうかな』
だ「あんなことあったのにホテル泊まるん怖くないん?」
『……怖い…』
だ「やろ?おいでや、落ち着くまで一緒におったらええやん。」
『ていうか、だるまさんも失踪しますって言ってたからなんかあったんじゃないの?わたしに構ってくれていいの?』
だ「あ、それは全然大丈夫。てか、むしろ一緒におらして。」
そういうと、Aはまた泣きそうな顔になった。
だ「なんでなんでなんでなんで?」
『いやだるまさん優しすぎて…めちゃくそイケメンに見える…』
だ「イケメンに見えるから泣きそうになってんの?どゆこと?w」
『ちがくて、なんか……とりあえず部屋掃除してもいい?』
だ「なんでそうなるねん。」
なんかいい感じの雰囲気やったのに、なんやねんこいつ!そんな会話をしながら、数時間ぶりの家に帰ってきた。
だ「風呂入っておいでや」
『え、いいんすか?』
だ「当たり前やんけ。服は貸すけどパンツの着替えないよ」
『うん、女物のパンツあったらちょっと引くしあっても借りれない』
だ「wwwはよ入ってこい」
Aは笑いながら風呂に消えていった。あの傷、水沁みるやろーな。可哀想に。
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宇蘭(プロフ) - HRNさん» HRNさん ありがとうございます♪励みになります!更新頑張りますので、もう少々お待ちください♪ (2023年3月14日 19時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
HRN - 本当に共感できる内容で素敵な小説でした❣続き楽しみにしてます! (2023年3月13日 19時) (レス) id: 0ac97815cb (このIDを非表示/違反報告)
宇蘭(プロフ) - マヨネーズさん» マヨネーズさん!こちらこそありがとうございます!!わたしも書きながらキュンキュンしました。wがんばります!! (2023年2月11日 2時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
マヨネーズ(プロフ) - とても好みの小説でめっちゃキュンキュンしました…!素敵な小説をありがとうございます!これからも楽しみにしてます!! (2023年2月9日 23時) (レス) @page49 id: 7e7652eaca (このIDを非表示/違反報告)
宇蘭(プロフ) - 金成さん» ご指摘ありがとうございます。すぐに修正しました。 (2023年2月8日 15時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宇蘭 | 作成日時:2023年2月7日 1時