＊ ページ41
宮舘「阿部」
見事に真っ赤になった人体を担いで、宮舘と渡辺は再び戻ってきた。
宮舘「中は傷付けてないよ」
渡辺「取り分1割寄越してね」
はいはい、といった様子で阿部はその人体を包めとブルーシートを投げる。
きっとこの後薬屋の元でナニとは言わぬが売却用に分けられるのだろう。
ナニとは言わないが。
岩本「粗方片付いたぞ」
深澤「よっ、ステーキ！」
岩本「殺すぞ」
向井「でも照くんの事ステーキにしても筋張ってて美味しくなさそうやんな」
岩本「お前報酬渡さねぇぞ」
向井「すみませんでした」
大方祭りは収束してきたらしい。
いつの間にか13区にまで来ていたラウールがひょっこりと顔を出した。
ラウール「ずるい！もう終わってるじゃん！」
渡辺「お前が来るのが遅かったのが悪いんだよばーか」
追いかけっこが終わったらしい佐久間と目黒も集まり、いつの間にやら全員集合だ。
渡辺「佐久間、目黒、これ阿部の荷物」
綺麗に包まれたブルーシートを目黒がひょいと担ぐ。
2人の口にはもう口輪が着いていた。全く本当に従順な犬だ。
少し先を見ると、どうやら噂の嵌められた新人くんが拳銃を持ったまま震えていた。
その隣には平然とした様子の紅茶屋。何か慰めているようにも見える。
岩本「…どうも、新人の敵が来てたんだとよ」
深澤の目線に気付いた岩本が説明を入れる。
深澤「大丈夫かな」
岩本「まぁ、あの紅茶屋坊ちゃんがいれば大丈夫だろ。そういえばこの後挨拶しに来るってさ」
深澤「えぇ。この後って祝賀会だよね。あのカオス空間で初めましてするの？」
岩本「いいじゃねぇか、洗礼って事で」
宮舘「何？いつもより1人多いの？」
先程まであんな血で血を洗う「お祭り」をしていたというのに、一気に会話は日常のものへと戻っていく。
されど、最早それすらも、彼等にとっては「日常」たるものなのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1500人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ch(プロフ) - 湊都様 はじめまして。唐突なコメント失礼致します。本日のmmabラジオを聞いて湊都様の主様と番犬(敬愛心)がまさにそれだと思いこの作品書いてくださったお礼をなんとしてお伝えしなければと馳せ参じました。主様と番犬共大好きです。これからも創作頑張ってください。 (2020年8月27日 23時) (
レス) id: b9b0fe572d (このIDを非表示/違反報告)
皇玲太(プロフ) - 毎度思いますけど、ホント最高です (2020年8月22日 18時) (レス) id: 293e872a7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆづ - お疲れ様でした！今回も楽しませていただきました！このシリーズたちの文庫版が欲しい…。次回も楽しみにしています！ (2020年8月22日 0時) (レス) id: deb2d46d42 (このIDを非表示/違反報告)
湊都(プロフ) - ルカさん» ご指摘ありがとうございます！直させて頂きます！ (2020年8月12日 10時) (レス) id: a535406d45 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 【笑みを絶やし続ける】だと【笑っていない状態が続く】ことを意味するのだと思うのですが、、、間違っていたらすみません。 (2020年8月12日 9時) (レス) id: d9cf94c870 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊都 | 作成日時：2020年8月4日 9時
