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***
山田を見ていると、つい自分と重なって
見えることがあった。
あいつは、“脆い”と。
.
寂しがり屋で甘えん坊のくせに、誰にも隙は見せず
山田はいつも人前で“完璧”を演じていた。
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だけど、そんなあいつでも
ふと、気が緩む瞬間がある。
それは…Aといるとき。
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山田はAの前だと心の底から笑い、
少しでもAが泣いていれば、心の底から怒る。
.
花寺Aが山田の傍にいる…
それだけで、山田の心は満たされていた。
だけどそれは、俺も同じだった。
俺もAに、依存していた…
.
涼介「ほら、熱があるじゃねぇか。」
.
それを自覚したのは、サークルメンバーで
バーベキューをしていたとき。
山田はしんどそうなAの肩を引き寄せ、
自分の肩にAのおでこを乗せていた。
.
大貴「…なんだあれ。」
.
まるで恋人同士のよう。
山田も山田なら、AもAだ。
恥ずかしそうに顔を俯かせて、山田の介抱を受け止めて。
顔を真っ赤にさせている…
.
光「大ちゃーん、肉焼けたぞー。」
大貴「……」
光「おーい大ちゃん、聞こえて……」
大貴「…うっざ。」
.
無意識に出ていた声。
ヒカがものすんごい顔してたような気がするけど
正直覚えていない。
.
慧「おいおい大ちゃん、それはなんでも…」
大貴「それ、あげる。」
慧「はっ?」
.
気付いたら伊野ちゃんにお皿を押し付けて
ふらふら歩くAを追いかけていた。
追いかけて、追い詰めて、押し付けて。
.
大貴「熱があるなら早く帰れ…」
「…放っておいてください。」
.
だけど、Aは避け、
あまつさえ、俺に怒りを表してくる。
.
当たり前だろう。
いくら付き合っていたとはいえ、
一方的に振ったやつに心配される筋合いはない。
.
「邪魔です。退いてください。」
.
当たり前だろう。
俺たちの関係はもう終わっている。
それも、自分から一方的に。
.
だけど…
.
大貴「…ふざけんな。」
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愛(プロフ) - おはようございます♪何回見ても泣けるお話です（泣）続編見たいです★楽しみにしてます(•‿•) (6月17日 7時) (
レス) @page49 id: 170da3309e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ぱんださん» お返事遅くなりすぎて申し訳ございません…!何度も読み返してくださりありがとうございます。作った者としてこれ以上無い褒め言葉です。マイペース更新になりますがよろしくお願いいたします。 (5月27日 22時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 私はこの作品のファンとして毎度更新を楽しみにしていました。終盤は涙が止まらなくなることも多く、気づけばこの作品にのめり込み、何度も読み返しています。そして何度読んでも毎度号泣しています。今作も楽しく拝読しています。これからも陰ながら応援しています。 (2023年2月5日 7時) (レス) id: 399b55da19 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - るん。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです。ちょうど今新作公開したので、お時間あればお越しください。 (2022年12月31日 18時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
るん。 - 本当に本当に本当にお疲れ様でした。最初から最後までとても楽しく読ませて頂きました。小説の本を読んでるかのように読みやすく感情移入しやすかったです。1番好きな小説です！また新作できた際には拝見させていただきます！ (2022年12月18日 11時) (レス) @page49 id: fde368863d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2022年10月8日 0時
