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涼介の手が私の頬を撫でて
くすぐったくて身じろぎする。
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ひなたもご機嫌で、あぁ、幸せだなぁって。
そんなことを思っていると、
懐かしい声が後ろから聞こえてきた。
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裕翔「やまー!久しぶりー!」
侑李「ひなたちゃん、写真で見るより大きくなってるね。」
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ラフな格好の裕翔くんと知念くんが
手を振りながらこちらに近付いてくる。
ひなたはきょとんとした顔で二人を見つめて
少しだけ涼介のシャツをぎゅっと握って。
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涼介「ひなた、裕翔くんと侑李くんだよ。」
「んー、ゆう…ゆうくん?」
裕翔「あはは。”ゆう”が二人いたら難しいよね。」
侑李「ひなたちゃん、”裕翔くん”と”ちぃちゃん”だよ。」
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ひなたを囲んで、なんとか名前を呼ばせようと
必死な二人。
二人に最後に会ったのはひなたの1歳の誕生日のときだから
本当に久しぶりだった。
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涼介「そういえば、お前らの卒業式は?」
侑李「昨日。」
涼介「え、じゃあまじで“アレ”のために来てくれたの?」
裕翔「もちろん。やまの頼みだし。」
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久しぶりにひなたちゃんにも会いたかったしね。
そう言って、裕翔くんは屈んでひなたに笑いかけて
次に私と目があって。
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裕翔「はなちゃんも久しぶり。」
「裕翔くん、久しぶり。」
裕翔「ひなたちゃん、大きくなったね。」
「うん、最近はずーっと走りっぱなし。」
裕翔「へぇ、こんなちっちゃいのにもう走るの。」
「そうそう。あとはイヤイヤ期とか…」
裕翔「あはは、出た!イヤイヤ期。」
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少し驚いた顔でひなたを見つめる裕翔くん。
子どもの成長はほんと早いね、なんて
優しく笑って。
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「あ、裕翔じゃん!」
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そんな時、背後から聞き覚えのある声が聞こえた。
誰だろうと、ゆっくり振り返ると、
そこには伊野尾先輩と八乙女先輩の姿…
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愛(プロフ) - おはようございます♪何回見ても泣けるお話です(泣)続編見たいです★楽しみにしてます(•‿•) (6月17日 7時) (レス) @page49 id: 170da3309e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ぱんださん» お返事遅くなりすぎて申し訳ございません…!何度も読み返してくださりありがとうございます。作った者としてこれ以上無い褒め言葉です。マイペース更新になりますがよろしくお願いいたします。 (5月27日 22時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 私はこの作品のファンとして毎度更新を楽しみにしていました。終盤は涙が止まらなくなることも多く、気づけばこの作品にのめり込み、何度も読み返しています。そして何度読んでも毎度号泣しています。今作も楽しく拝読しています。これからも陰ながら応援しています。 (2023年2月5日 7時) (レス) id: 399b55da19 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - るん。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです。ちょうど今新作公開したので、お時間あればお越しください。 (2022年12月31日 18時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
るん。 - 本当に本当に本当にお疲れ様でした。最初から最後までとても楽しく読ませて頂きました。小説の本を読んでるかのように読みやすく感情移入しやすかったです。1番好きな小説です!また新作できた際には拝見させていただきます! (2022年12月18日 11時) (レス) @page49 id: fde368863d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2022年10月8日 0時