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***
「…え?」
.
涼介は今、何を言ったのだろう?
ガツンと鈍器で頭を殴られた気がして、
一瞬で頭が真っ白になって。
.
涼介「…事故に遭ったのは、Aと大ちゃん。
大ちゃんは…救急車に運ばれる間もなく、引き取った。」
「待って涼介…何言って…」
涼介「通夜も告別式ももう終わって、あと少しで火葬…」
「ねぇ…待って。」
.
涼介は目を真っ赤にして話を続ける。
私はただ、固まるだけ。
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だから待って涼介。
唐突すぎてまだ頭が追いついてない。
さっきから何言ってるのか分からないよ。
お願いだから私を置いてけぼりにしないで。
.
涼介「みんなで大ちゃんを見送った。」
「ねぇ、涼介…」
涼介「それで大ちゃん、最後にAに…」
「…っ、やめて。」
.
いつの間にか握られていた手を
ぎゅっと握り返す。
モチモチして暖かい手。
気がつかなかったけど、涼介は喪服を着ていた。
.
涼介が私の腰の下に手を伸ばして、
ゆっくり身体を起こしてくれる。
私は目の端に涙を溜めながら、何とか笑おうとする。
冗談だよね?
そんな意味を込めて。
.
だけど涼介は何も言わず、私の肩を強く握った。
.
涼介「A…っ。」
.
空気以上に私の心を震わせる、涼介の低い声。
…本当のことだと、察した。
.
「あ、ぁ…」
.
荒い呼吸に混じって、ドクンッ、ドクンッと
心臓が悲鳴を上げる。
まともに思考回路が働かない。
何かに掴みたくて、私の手が宙を舞う。
.
「だい、き…」
.
手は、お腹に触れた
そして、名前を口にした途端、一気に身体が震える。
どうしようもない不安と恐慌。
.
吐きだそうとした息が、ぐぅっと喉に詰まって
頑張って息を吸おうとしても、酸素が取り込めなくて。
.
「…っぁ、あ…」
涼介「…A。」
.
涼介の手が、私の手と重なった。
胎動と、涼介の体温を感じて。
そうすると、ゆっくり息が吐けた。
だけど、体の力が抜けたわけじゃない。
.
溢れそうになる涙は拭われなくて、
涼介はただ私の目を真っ直ぐに見つめた。
.
涼介「大ちゃんに、会いに行こう…?」
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愛(プロフ) - おはようございます♪何回見ても泣けるお話です（泣）続編見たいです★楽しみにしてます(•‿•) (6月17日 7時) (
レス) @page49 id: 170da3309e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ぱんださん» お返事遅くなりすぎて申し訳ございません…!何度も読み返してくださりありがとうございます。作った者としてこれ以上無い褒め言葉です。マイペース更新になりますがよろしくお願いいたします。 (5月27日 22時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 私はこの作品のファンとして毎度更新を楽しみにしていました。終盤は涙が止まらなくなることも多く、気づけばこの作品にのめり込み、何度も読み返しています。そして何度読んでも毎度号泣しています。今作も楽しく拝読しています。これからも陰ながら応援しています。 (2023年2月5日 7時) (レス) id: 399b55da19 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - るん。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです。ちょうど今新作公開したので、お時間あればお越しください。 (2022年12月31日 18時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
るん。 - 本当に本当に本当にお疲れ様でした。最初から最後までとても楽しく読ませて頂きました。小説の本を読んでるかのように読みやすく感情移入しやすかったです。1番好きな小説です！また新作できた際には拝見させていただきます！ (2022年12月18日 11時) (レス) @page49 id: fde368863d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2022年10月8日 0時
