翌朝 ページ49
丈一郎side
昨日の夜は流星がホールのベッド居るから、俺もそのまま流星の横で眠った。
俺が朝に目が覚めた頃には既に流星もベッドに寝転がりながら一点をぼーっと見つめていて、流星に声をかける。
「おはよう流星。もう起きてたん？」
俺の声に反応して目が合って頷いただけで、すぐに壁の方を向いてしまった。
「俺ちょっと着替えてくるから。待っとってな」
そんな様子を見て、今日は昨日に増して不安定な流星やから、変に刺激せんようにそっとその場を離れて自室に向かう。
まだ大吾も起きてこやんから、今日は当番やないけど先に朝食を作ろうかと悩みつつ、大橋の部屋を覗くと吸引をしている最中やった。
「取り込み中ごめん、」
「...ぁれ、丈くん。どしたん？」
寝ぼけ眼で目の開ききっとらん大吾が大橋の吸引をしながらちらっと振り向いて聞いてくる。
「少し早く起きてもうて...。朝食あれやったら俺先に作っとくけど...」
「あ、大丈夫、俺ももうすぐそっち行くから。丈くんは流星の事見てあげて」
「ん、了解。じゃあ頼むわ」
今日はお言葉に甘えて大吾に朝食担当を頼み、俺は足早にホールに戻る。
「流星も、今のうちに着替えよか」
昨夜のうちに流星の部屋から持ってきていた着替えを渡すと、ゆっくりと着替え出した。
「...今日は学級どうする？」
そう言うとすぐに言葉は発さへんけど首は横に振られてNOとの返事を受け取る。
「ん、了解。昨日みたいに無理せんで正直に言ってくれてありがとな」
少しでも流星の主張を尊重してあげて、わしゃわしゃと頭を撫でる。
「ｼｭｺｰｯ、おはよ...」
大橋の声が聞こえて振り向くと、大吾に車椅子を押された大橋がホールにやって来て笑顔を見せる。
「あ、大橋おはよう。苦しない？」
「ん、大丈夫...ｼｭｺｰｯ」
昨日はゆっくりな話し方やったけど、今日はいつも通りの話すスピードで、大吾をちらっと見ても “ 問題なし ” との表情を向けてくるからひとまず安心する。
大吾に朝食を任せとる間、俺はみっちーと謙杜を起こしに行ってみんなで朝食を食べる。
学級が始まる前の朝のバタつき具合を感じながら、今日は調子の良さそうな大橋の毎朝の診察を終えて着替えの介助をする。
「行ってらっしゃい」
「ｼｭｺｰｯ...行ってきます、ｼｭｺｰｯ」
中学生組は流星をホールに残して先に教室へ向かい、少し遅れて大橋も学級の先生に車椅子を押されてホールの一角にあるガラス戸の向こうへ入っていくのを見送った。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
