無気力 ページ42
謙杜side
結局午後の授業にも流星くんは来ぉへんまま学級を終え、昼休みに大吾くんに言われた通り恭平の面会に行く準備をしているところ。
「みっちー！補聴器今のうちに外しときー！」
「ぁーい！」
自室で用意をしていると1階から大吾くんの叫ぶ声が聞こえて、同じく自室で準備をしているみっちーの返事が近隣の部屋から聞こえる。
どれくらいの時間面会するか分からんから、時間を有効活用しようと宿題用のタブレットをバッグに詰めて、みっちーより一足先に1階に降りる。
「んっ、大吾くん...んっ...準備できました〜」
「ん、おっけー。流星とソファで待っとって」
恭平の入院セットを準備している大吾くんがホール内外を行き来して慌ただしくしている中、ソファで膝に顔を埋めてる流星くんの横に座る。
「...流星くん？んっ」
「ぁ、謙杜...」
「...大丈夫？んっ、具合悪いん？」
声をかけるとゆっくりと顔を上げて俺の方を見た流星くんの顔色が青白くてびっくりする。
「んーん、大丈夫...」
そうは言うけどすぐにまた顔を膝につけてしまって、明らかに体調優れへんのは確か。
“ 大吾くんは？ ”
2階からみっちーも降りてきて肩を叩かれると、補聴器を着けてへんから口パクで聞いてくる。
「あー、んっ...ちょっと待って...」
口の動きで言ってることを読み取ってくれるみっちーやけど、たまに伝わりづらいこともあるからポケットからスマホを取り出して文字を打つ。
“ 恭平の入院準備で事務室行ってる ”
俺が見せつけたスマホ画面に顔を近づけて読んだ後、手でOKマークを作り俺の横に座ってきた。
みっちーも流星くんの様子を見て心配そうな表情をするから、画面に入力した文字を消して再び違う文章を打つ。
“ 流星くん具合悪そう ”
みっちーに画面を見せると、ソファから立って今度は流星くんの横に座って背中を摩り始めた。
「...ありがと、大丈夫」
顔こそ上げへんけど、小声で言った流星くんの言葉を代読してスマホに入力してみっちーに見せる。
「...ごめん、お待たせ！恭平のとこ行こか」
大きなボストンバッグを持って大荷物の大吾くんがホールに入ってきて、俺が立ち上がるとみっちーも気づいて立ち上がる。
「...流星？行ける？」
一度持ってる荷物を床に置いて、流星くんに目線を合わせるようにしゃがみ込む大吾くん。
「無理せんでええから、ゆっくり行こな」
大吾くんが流星くんの体を支えながら立ち上がらせ、俺らも玄関に向かった。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
