自責 ページ14
流星side
丈くんと恭平が救急車に乗って病院に向かったあと、大ちゃんに背中を押されて大橋くんの部屋に入る。
「謙杜、みっちー、はっすんのこと見てくれてありがとう。もう大丈夫やで」
「んっ...恭平、大丈夫ですか？...んっ」
「んー、とりあえず丈くんからの連絡待ちかな」
いつもは “ 大丈夫 ” ってすぐ答えてくれる大ちゃんやけど、今日は救急車を呼んだことと恭平の様子からなんとも言えへん状況なのが分かる。
「謙杜とみっちー、一旦ホール行っててくれへん？ちょっと流星とお話するから」
「ぁ、ゎかりました」
大ちゃんがそう言うとすんなりと部屋から出ていった謙杜とみっちーを横目に、眠っとる大橋くんの横に大ちゃんが椅子を用意してくれて一緒に座る。
「流星、話せたらでええから恭平に何あったか教えてくれへん？」
優しく俺の目を見て言ってくる大ちゃんに、コンビニであった出来事を話そうか迷って無言の時間が続く。
元はと言えばクラスメイトと会ってしまったのが事の発端で、恭平の発作は完全に俺が巻き込んで起こしたものやった。
「俺が...悪いねん...」
「なんで？」
「それは...」
“ クラスメイトに会ってん ” その一言が言えなくて、口をぎゅっと噤む。
「黙ってても分からんよ？ちゃんと話さな流星が苦しなるだけやし、恭平がああなった理由だけでも教えてくれへん？」
大ちゃんが優しく聞いてくれるけど、どうしたら一番いい答え方なのか分からなくて、自分の心のことは置いといてとりあえず恭平の話だけをする。
「俺が...走ったんよ...」
「走った？」
大ちゃんの問いかけに素直に頷く。
「俺が走ったから...恭平が後ろから追いかけてくれて、発作起こしてん...」
そう言って大ちゃんの目を見るけど、何を考えてるのか分からへん大ちゃんの表情に怖くなってまたすぐに下を向く。
「...流星が一人で勝手に走り出すなんて考えられへんのやけど...、その前になんかあったんとちゃうん？」
怒るわけでもなく優しく聞いてくる図星を突かれた質問に、動揺を隠しながら答える。
「何もない。俺がただ走りたくなって走ってん。それに恭平は付き合ってくれただけやねん、俺が悪い」
それを言うとじっと俺を真剣な目で見つめてくる大ちゃん。
「ほんまに？嘘ついてへん？」
「嘘やない。ほんまやもん」
「それでええんやな？」
何度も何度も真偽を問う大ちゃんに無言で頷き、室内には大橋くんの呼吸音だけが響いていた。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
