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(you-side)
西「ただのメンバーとしてなら、頼ってくれた？」
そう言われた時、一瞬どういう意味なのか分からなかった。
西「……詩が苦しむくらいなら、忘れてくれて良いよ」
そう言って私を見つめるにっしーは。
西「もう、好きになってなんて言わない。俺の気持ちも捨てる…から、１人になろうとすんな……！」
私なんかよりも、ずっとずっと苦しそうで。
「違う……違う、の」
張り裂けそうなほど、ズキンと痛む胸に。
ただ、首を横に振って否定することしかできない。
「私の、せいなの…」
西「違う。謝んないで」
「私が、」
西「詩！」
そっと私を抱き締めようとしてくれる彼から離れるように、胸を押し返す。
──にっしーに、頼っちゃいけない
傷付けてばかりの私が彼に頼るなんて、都合が良いにも程がある。
「私……っAAAしかないの」
西「え？」
「だから大丈夫だから。頑張れるから」
──何言ってるんだろう
自分でも分からなくて。
でも、これ以上にっしーに迷惑はかけたくなくて。
「だから、もう…」
西「心配して悪いかよ」
強引に引き寄せられて、またその腕の中に包まれる。
西「大事なメンバーを、心配したらダメなの。助けようとして何が悪いんだよ」
「っ」
──この腕に頼っちゃダメだと、頭の中では訴えているのに
西「詩がAAAの事を人一倍大事に思ってて、守りたいと思ってる事なんて、分かりきってる。ていうかメンバー皆そうだし」
暖かい腕を、どうしても振りほどく事ができない。
西「あんた、１つ勘違いしてるから」
ギュッと強く抱き締めたまま、にっしーは優しい声音で、だけど力強く続ける。
西「詩の抱えてるものくらいで、AAAは絶対壊れたりしない」
──嗚呼、どうして
西「だから、１人で抱え込む必要ない」
その言葉は。
西「AAAは詩の居場所で、AAAも詩が必要だから」
私が、何よりも欲しかったもの。
「っ……にっしー、」
ずっと、誰かに認めてほしくて。
「にっしー、」
心から安心できる、私だけの居場所を失いたくなくて。
「……助けて、」
すがった胸は、とても大きかった。
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海(プロフ) - くみさん» ありがとうございます！楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪しかもかなり長かった筈なのに一気読みして頂いたとは…！本当にありがとうございます！マイペース更新ですが、これからも精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致しますm(__)m (2019年6月22日 8時) (
レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - ものすごく楽しいです！！昨日から一気に読んでしまいました！これからも楽しみにしてますね！ (2019年6月21日 12時) (レス) id: 9ac3551b76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年3月24日 19時
