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(uno-side)
宇「綾瀬…千弦……ここだ」
オフの日。
私は一人で病院を訪れていた。
精神科病棟の、ある個室の部屋。
それは、生前の高倉さんに教えてもらった事で。
……詩も、知らないこと。
宇「失礼します…」
千「はい、どなた？」
ベッド上で、身体を起こして私を見たのは、詩と何処か面影が重なる、実年齢よりもかなり若く見える女性で。
千「今日はお客様が多いわね」
宇「あ、」
美「お久しぶりです、宇野さん」
少し前まで詩に密着取材をしていた沢本美織さん。
確か沢本さんは、詩のお兄さんの元恋人だったんだ、と。
思い出して、改めて私は頭を下げる。
宇「お久しぶりです。そして、初めまして。宇野実彩子と申します」
千「美織ちゃんのお友達？」
美「知り合いです。彼女は、」
躊躇うように言葉が途切れた沢本さんに、私は微笑みかける。
宇「私は、詩の友達です」
千「詩ちゃんの。そう……あの子は元気？もうずっと何年も、遠いところで頑張ってるから」
フワリと、穏やかに笑う千弦さんに。
──嗚呼、高倉さんの言っていた通りだ
そんな事を思って、涙が出そうになった。
宇「詩、今頑張ってます。私も歌う仕事をしてるんですけど、詩も一緒に凄く頑張ってて……とても信頼できる、かけがえのない仲間です」
千「信頼…」
ポツリと呟いた千弦さんは、ゆっくりと頷くと、緩慢な動作でベッドに横たわった。
千「ごめんなさいね、今日は少し疲れたからもう休ませてもらうわ。実彩子さん……詩ちゃんをこれからもよろしくね」
宇「……はい。また、来ます」
美「私も今日は帰りますね。千弦さん、ゆっくり休んでください」
２人で病室を出て。
少し気まずく感じつつ、チラリと横にいる沢本さんを見ると。
美「少しお話をしたいのですが、よろしいですか？」
宇「はい」
その提案に、小さく頷いた。
病院近くのカフェに入って、沢本さんは重々しく口を開いた。
美「貴女はどこまでご存知なんですか？」
宇「……高倉さんからは全て聞きました。私が知ってるって事、詩は知らないけど」
私の答えに納得したように頷いた沢本さんは、確認するようにまた口を開く。
美「では千弦さんが入院するまでに至った経緯も？」
宇「知ってます。詩の知らない、彼女の詩に対する想いも」
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海(プロフ) - くみさん» ありがとうございます！楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪しかもかなり長かった筈なのに一気読みして頂いたとは…！本当にありがとうございます！マイペース更新ですが、これからも精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致しますm(__)m (2019年6月22日 8時) (
レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - ものすごく楽しいです！！昨日から一気に読んでしまいました！これからも楽しみにしてますね！ (2019年6月21日 12時) (レス) id: 9ac3551b76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年3月24日 19時
