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｢私、今日レトさんと話に来たのでそういうことするつもりはないですよ｣
ゆっくりと近付いてくるレトさんをそう言って拒んでみても、レトさんは驚いた顔もせずただ私をしっかりと見て笑顔を浮かべるだけ。私のこと帰らせる気どころか逃がす気さえ更々無いのはそれだけで分かった
｢せやな、今日土曜やし、Aちゃん明日もお休みやもんね、なら朝まで家で語り明かせるなあ｣
｢夕飯、御馳走して下さいね｣
｢そんなん幾らでも出したるわ｣
だから、無駄な悪足掻きはしない
朝まで一緒にいることは今日で最後だし、何ならレトさんとこうやって会うのだって最後にするつもりだけど、レトさんの言う通り、朝まで時間があるなら
まだ聞いていないレトさんの今の気持ちとか、実際の私のことをどう思っているのとか、それを表す言葉を知るために、私も呑まれないように流されないように、自分の中から適切な言葉を選んでいく
だって、過去だけのことを話して貼った伏線を回収するだけの終わる話なんて面白みが足りないでしょ？山を超えた先のちゃんとした結末が、欲しいの
こんな夢小説みたいな思い出が記憶に残るんだったら、どうせなら面白く終わらせたいじゃない？
そしたら、この思い出も自分の書いた夢小説と同じぐらい納得して終わらせられるから
題材にしている人と実際にこんなことになっちゃったなら尚更、夢小説書いている身としては綺麗にこの物事は終わらせたい。もし、これが夢小説だとしたら結末はすっきりしないしだいぶバッドエンドだけど
｢じゃああっちの部屋でゆっくりお話しよか｣
｢あっち、って寝室じゃないですか｣
｢おん、ベッドの上で色々聞かせてな｣
そう言ってレトさんは私をお姫様抱っこして隣の寝室へ移動し始めた。大事なものを扱うかのように私を優しくベッドにおろす
そういうことしないって言ったのに、やっぱりレトさんは私自身とは向き合ってくれてない
けど、2人分の体重がかかったベッドはゆっくりと沈んでいき、押し倒してきたレトさんに着込んでいた衣類を1枚ずつ丁寧に脱がされていく
｢Aちゃんやっぱ可愛ええなあ｣
重ねられる唇を受け入れ、絡まり合う舌と唇の隙間から甘い声が溢れると、レトさんは嬉しそうな笑みをこぼし、また唇を重ねてくる
本当、こういうときも、もっと酷く自分勝手にしてくれたらレトさんのこと嫌いになれるのに、なんて、優しい口付けからは特別な筈だった桃の紅茶の味がした
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右京大河(プロフ) - 秋葉聖奈さん» ジャンル問わずコメントして頂き有難う御座います◎！とても嬉しいです。歳を重ねるにつれて異性と付き合うって好きという気持ちだけで上手く行くわけじゃないのでその辺を良い感じに書けたかは分かりませんが感情ごちゃごちゃと言って頂けて作者として少し安心しました (2021年1月27日 8時) (
レス) id: e1e61173bd (このIDを非表示/違反報告)
秋葉聖奈(プロフ) - 右京さん完結おめでとうございます！更新お疲れ様でした！上げられたり下げられたりにやにやさせられたり最後の最後で意味深なこと言われたりして感情がごちゃごちゃです（笑）読んでて大人になると異性を信じるって難しいの共感しまくりでした。とても面白かったです！ (2020年12月26日 23時) (レス) id: 14be183e20 (このIDを非表示/違反報告)
しょん - とても面白いです！続きも楽しみにしています！体調には気をつけてお過ごしください！ (2020年7月10日 14時) (レス) id: b6b2defad5 (このIDを非表示/違反報告)
らー - 更新頑張って下さい！応援しています！体あと、体に気をつけて下さいね！！ (2020年5月13日 0時) (レス) id: dfcc16d1fd (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - レトさんのグズ感がたまらないですね！最高です！これからも頑張ってください！！ (2020年3月28日 16時) (レス) id: 6aceb657ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右京大河
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ukyota/
作成日時：2020年1月1日 7時
