【rtrt】夢小説みたいな恋がしたくて夢小説書いていたけれどそれが現実になったら正直たまったモンじゃない《 完結 》

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｢なあ、キヨくん｣
｢……なにレトさん｣
｢今度の金曜日呑み会せえへん？｣
｢良いけど、誰集めんの？｣
｢適当に声掛けとくわ、店も俺が決めとく｣
｢ふーん、おっけ｣



日曜日の夜、いきなりレトさんから電話が来て珍しく呑み会に誘われた。次の日の月曜日には店の情報が送られてきて集められたメンツも割といつも遊んでいるようなメンツだった

珍しいこともあるもんだな、と呑気に思っていたけど呑み会当日の夜、レトさんの企みが分かり思わずニヤリと笑ってしまった



｢あれ？綺羅璃さん？｣
｢え……？｣



帰りの電車を駅で待っているとレトさんが俺の知らない女の名前を出してきた、誰だソイツ？と思わず俺もスマホから顔を逸らしその女の方を見る

バチり、とその女と目が合った瞬間、わっかりやすいぐれぇ目を真ん丸に開き驚いた顔をしたすぐ顔を逸らされた

あーね、多分コイツ俺のこと知ってるタイプの人間か、実況好きタイプの女ね、ふーん

なんでレトさんがコイツに執着してるのか知らねえけど長年一緒にいるレトさんがこういうことすんのあんまりねえから正直気になって仕方ない



｢だから、私は綺羅璃じゃなくて｣
｢じゃあ名前なんて言うん？｣
｢……教えません｣
｢う〜ん、綺羅璃さんは手厳しいなあ！｣



楽しそうにレトさんが女の人と話しているのは珍しい、ねえ、その女、誰？俺にも紹介してよ、とウズウズしていてもレトさんは気付いてくれなくて更に女との距離を縮め始める



｢まっ！帰り道一緒やし！そんときにでも教えてもらおかな！てかなんで俺のこと名前で呼んでくれへんの？もう俺のこと分かってるやろ？｣

｢えっ、ちょっと｣

｢んふ、俺、酔っているから許してなあ｣



そう言ってレトさんは女の手を握り恋人繋ぎまでし始めた、いや流石にレトさん酔っているとはいえ暴走し過ぎじゃね？助け舟ぐらい出してやるかと1回レトさんの肩を持って引き剥がす



｢キヨくん何すんの〜！｣
｢レトさん酔っ払い過ぎ！｣
｢ええやん！｣
｢良くねえから離したんだろ……｣



レトさんまじでコイツのこと気に入ってんだな、こんなことすんの珍しいから少しぐれぇ協力してやるかと頭をかく



｢でもアンタ、ホーム画面そんなんにしといて俺らのこと知りません、ってシラ切んのむずいんじゃね？｣



そう言うとソイツは何も言えないらしく口を固く結んでいた、何で隠してえのかは分かんねえけど全身ラジオのイラストホーム画面にしてたら分かるもんだろ

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