【ab】りんご系少女は今日も髪を揺らす《 完結 》

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そんな不安を抱えたまま
アブさんと登校して教室に着く
最近はこの繰り返しだ

もうすぐ夏休みだというのに
私の心は晴れないまま
ジメジメと惨めで梅雨の気分








｢A、大丈夫？｣

｢あ、はすお……うん、まぁ｣

｢何があったか分からないけど無理しないでね
俺はいつでもAの味方だから｣

｢はすお〜！好き〜！！｣








そう言って抱きつこうとすると
流石に拒否された

私達も高校生だもんね
やっぱり恥ずかしいのかな？








｢あと今日の放課後
クラスの予算書類持ってきてよね｣

｢え、どうせ生徒会なら
はすお持って行ってよ〜｣

｢ダメ、それとこれは別
Aがクラスでやるんだから
ちゃんとしてよね｣









ため息混じりに言われて
3センチほどある資料を渡された

クラス予算の資料を今日までに完成させて
はすおに渡さないといけないとか
生徒会とはいえ少し気に食わない







放課後とりあえずで出来た資料を片手に
1人寂しく生徒会室に来た

何となく入ってはいけないような
重圧感のするドアをノックしようとすると








｢アブさんさあー！
最近Aちゃんとどうなのー？！｣

｢え、アブさん彼女いるんだ〜
へぇ〜俺、先輩なのに何にも聞いてないな〜｣

｢ちょっとコジマさんストップ！
セピアさんもちょっと黙って！！｣

｢先輩達うるさいです早く仕事してください
コジマさんはやること終わったなら帰って｣









ドア越しに聞こえる楽しそうな声

アブさんとコジマさんとはすおと
多分前回の会長さん

こんな男子の話なんて聞いてはいけない
会話かもしれないけど興味がある
すごい気になる聞きたい会話









廊下に誰もいないことを確認してから
ドアにそっと耳を済ませた

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