速度特化と探索開始。 ページ44
光が収まり、眩しさで閉じていた目を開く。
「……おう、見事なまでに草原だあ」
「わぁ……!」
目の前に広がるのは広大な草原。
見渡す限りは何もない。
「ま、ひとまず奇襲は考えなくていいか」
「だね。Aくらい速くなきゃまずないと思うよ」
取り敢えず周囲への警戒もそこそこに、四人は草原を歩き出す。
「取り敢えずあの山目指そう!」
「おー!」
遠くに聳える巨大な山を指差し、わくわくしたような顔つきで駆けていくメイプル。
カナデも笑いながらついていくと……
唐突にメイプルの姿が消えた。
「え?」
「ん?」
「あっ」
理解できていないようだったサリーとAは、しかし何かに気付いた様子で苦笑いを浮かべるカナデをいぶかしむ。
「あはは……メイプルったら……」
「びっくりしたー!」
「えっ」
「え?」
直後、聞こえてきた声は地面の下から。
どういうことなのかと混乱する二人だが、少しして二人とも理解出来たようで。
「……あーね」
「成程、そういうタイプのフィールドかあ……カナデ、よろしく」
「はいはーい、【ファイアボール】」
カナデが地面に火球を放つと着弾した側から空間が歪み、やがて地下へと伸びる石の階段が現れた。
「えー、どう考えても【蜃気楼】です、本当にありがとうございました」
サリーの持つスキル、【蜃気楼】に似た幻影。
それにより隠されていたのは地下ダンジョンの入り口。
その奥では微塵もHPが減っていないメイプルが呑気に手を振っていた。
「はいはーい、今行くよ!」
「よーし、初めての四人でダンジョン攻略、頑張ろー」
「うん!」
階段を下っていく一同は、やがてその姿を闇の中へと眩ませていった。
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リョウナ - 深緑クロロさん» ありがとうございます!!お互いに頑張りましょう!! (6月21日 8時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
深緑クロロ(プロフ) - リョウナさん» ありがとうございます、そう言っていただき嬉しいです!自分も誰かに助言なんて言える立場じゃないんですが、とにかく自分のやりたいように楽しく書いていくのが一番だと思っています。何事も楽しくなければ良い物を作ることは出来ませんから。お互い頑張りましょう! (6月20日 17時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ - この作品、めちゃくちゃいいですね!!あと、書くのが上手すぎます!!それで、もし出来たらなんですけど、うちの作品にアドバイスをくれませんか?お願いします!!これです→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/heoaud/ (6月20日 15時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
黒炉@深緑ノ支配者@全初卓部員(プロフ) - 幽霊さん» ありがとうございます!これからも更新続けていくのでよろしくお願いします! (2023年5月11日 16時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (2023年5月11日 13時) (レス) @page29 id: fbfc17f9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:No.
作成日時:2023年2月25日 15時