回避特化と森の道。 ページ34
家を出て、まっすぐ目的地まで向かう。
魔力水の場所は既に発見されており、有志による検証でこのイベント以外でその水を掬うことは出来ない。
また、このビンは水を汲んでから一時間以内に送り届けないと消滅してしまう。
そして求められている基準であるAGI70のプレイヤーが家から泉まで歩くとおおよそ30分程で辿り着ける。
「よっと、これか」
ビンを取り出し、一つ息を吐いて水を汲む。
さぁ、タイマースタートだ。
そしてこのクエストでは、勿論帰ることが最大の難関である。
何せ……
「もう出た……!」
行きには現れなかったモンスター達が、待ってましたと言わんばかりに道を塞ぐのだ。
ひゅんひゅんと音を立て飛んでくる糸。
これはビッグスパイダーによるもので、これに当たればたちまち拘束されてジ・エンドである。
「よっと……流石に、まだ余裕かな!」
二体目。
普通よりもほんの少し大きいカブトムシが大量に突撃してくる。
「うわわっ……と、ビックリした……」
その群れをなんとかすり抜けてひた走れば、今度は地面から鋭い木の根が飛び出してきた。
上の方を見やれば、真っ赤な実の付いた三本の木。
トレントだ。
「【ファイアボール】!」
炎を放ち、動きの鈍いトレントに直撃させる。
木は火に弱い。
その常識はこのNWOにも通じるようで、トレントは大きく苦し気に声を響かせた。
大木の怒りの咆哮を聞き付けたモンスターが、次々と寄ってくる。
「……まずったかな」
【気配察知】により大量のモンスターの接近が知らされ、冷や汗をかく。
……あと半分くらい、時間はあと35分。
ここからが正念場だと己を奮い立たせ、また走り出すのだ。
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リョウナ - 深緑クロロさん» ありがとうございます!!お互いに頑張りましょう!! (6月21日 8時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
深緑クロロ(プロフ) - リョウナさん» ありがとうございます、そう言っていただき嬉しいです!自分も誰かに助言なんて言える立場じゃないんですが、とにかく自分のやりたいように楽しく書いていくのが一番だと思っています。何事も楽しくなければ良い物を作ることは出来ませんから。お互い頑張りましょう! (6月20日 17時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ - この作品、めちゃくちゃいいですね!!あと、書くのが上手すぎます!!それで、もし出来たらなんですけど、うちの作品にアドバイスをくれませんか?お願いします!!これです→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/heoaud/ (6月20日 15時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
黒炉@深緑ノ支配者@全初卓部員(プロフ) - 幽霊さん» ありがとうございます!これからも更新続けていくのでよろしくお願いします! (2023年5月11日 16時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (2023年5月11日 13時) (レス) @page29 id: fbfc17f9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:No.
作成日時:2023年2月25日 15時