速度特化と二層。 ページ23
「まぁ、私の装備も整ったしさ、そろそろ行く?二層」
二層、というのはイベントの少し後に解放された、新たな階層のことであり、そこへ行くためには一つダンジョンを攻略して今いる一層を抜けなくてはならない。
「いいけど……カナデは大丈夫なの?」
「んー……正直欲しいは欲しいけど……まぁ今はこれで足りるしね。気が向いたら探してみるよ」
「……そっか!」
この中で唯一ユニークシリーズを有さないカナデに心配が向くが、カナデの腕ならまだこの既存の装備でも事足りる。
それに、悩んでいても仕方がないのでそのまま挑戦することにしたのだ。
「おー、速くなってる!」
「まぁ、鍛えたもんね」
いつも通りカナデにおぶられるメイプル。
カナデの走る速度は以前と比べ明らかに上昇していた。
「今カナデのAGIいくつよ」
「んー……ざっと75?」
「十分高ぇよ」
「いやAがそれ言う?」
一人メイプルと同レベルかそれ以上にイカレた数値を持つAが言っても説得力皆無なのは尤もである。
そんなこんなでダンジョンへと辿り着いた一行。
ひとまずメイプルを下ろし、今度はメイプルを先頭にゆっくり歩いていく。
「いやー楽だね。歩いてるだけで道中は心配ないや」
「ふっふー、どーだ私の【悪食】は!」
盾に付与された【悪食】は、自動発動故に真正面から突撃してきた雑魚モンスターを理不尽にも食らい消し飛ばしていく。
「っと、熊か」
四人の前に立ち塞がったのは、中ボスらしき大きな熊。
それも同じように突進してくるかと思えば、その爪を振り下ろし爪の斬撃を飛ばしてきた。
「わっ!? ……危ない危ない……」
それはメイプルの盾に吸い込まれ消えていったが、しかし飛び道具としてはメイプルを驚かせるだけの力はあった。
「んー……多分ノーダメージなんだろうけどなぁ」
「ちょっと面倒だね」
熊は盾を警戒し距離を取っている。
このままAで詰めてもいいが……
「まぁまぁ、こういう時は私に任せてよ」
サリーが自信満々に声を上げた。
その目には、必ず上手く行くという確証があった。
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リョウナ - 深緑クロロさん» ありがとうございます!!お互いに頑張りましょう!! (6月21日 8時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
深緑クロロ(プロフ) - リョウナさん» ありがとうございます、そう言っていただき嬉しいです!自分も誰かに助言なんて言える立場じゃないんですが、とにかく自分のやりたいように楽しく書いていくのが一番だと思っています。何事も楽しくなければ良い物を作ることは出来ませんから。お互い頑張りましょう! (6月20日 17時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ - この作品、めちゃくちゃいいですね!!あと、書くのが上手すぎます!!それで、もし出来たらなんですけど、うちの作品にアドバイスをくれませんか?お願いします!!これです→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/heoaud/ (6月20日 15時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
黒炉@深緑ノ支配者@全初卓部員(プロフ) - 幽霊さん» ありがとうございます!これからも更新続けていくのでよろしくお願いします! (2023年5月11日 16時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (2023年5月11日 13時) (レス) @page29 id: fbfc17f9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:No.
作成日時:2023年2月25日 15時