なんか推しカプが既にくっ付いてたので敏捷に極振りして見守りたいと思います。2

回避特化と麻痺毒ラッシュ。 ページ18

突進と凪払い。

普通のプレイヤーからすればその巨体からも察せられる通りの広い攻撃範囲が強みであり、苦戦を強いられることは間違いなかっただろう。

……問題は、相手がサリーだった、という一点であった。

｢よっと、【ダブルスラッシュ】｣

すれ違いざまに二連撃。

スキルの補正により連続した攻撃の威力を高め、攻撃の隙に的確にダメージを入れていく。

そして赤いエフェクトがその傷口から飛び出たダメージエフェクトと混じり合うが、その一部、短剣から出たものが傷へと注ぎ込まれていた。

幾度となく切り裂いた所から注ぎ込んでいたのは、【状態異常攻撃】による麻痺毒。

その量や効果は微々たるものだが、全身に何度も盛られれば話は変わってくる。

その毒は確かに魚の動きを緩慢にしていき、より隙を絶大なものへと変えていく。

｢【パワーアタック】！｣

そこに深々と突き刺した短剣が大きなダメージを与え、そのHPバーが残り五割を切ることとなった。

……だが、当然まだ安心は出来ない。

むしろここからが本番である。

ゲームのボスモンスターというものは、大概がその残りHPの割合により行動パターンを変化させるものだ。

わかりやすい例がラスボスの第二形態であろう。

一定以上のダメージを与えると、敵が怒って本気を出してくる。

そして、それはこのNWOでも同じこと。

頬を叩き、また気合いを入れ直すサリー。

彼女の選局は、ターニングポイントへと突入していた。

回避特化と泡爆弾。→←回避特化と初ダンジョン。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す