回避特化と初ダンジョン。 ページ17
そして、発見から数日後。
フィールドを駆け回り貯めた資金で買ったスキルを育て、広く浅く……まさしく器用貧乏なスキル構成となったことで準備が整った。
「よし……行こうか」
始めた当時のステータスのまま、サリーは扉を開いた。
その先には空気があり、当然窒息死の心配はなさそうだ。
そしてその中央に位置取るのは巨大な魚。
そのヒレは鋭く切れ味抜群そうだ。
「よっし……!」
一気に駆け出したサリーは突撃してくる魚との距離を素早く詰めていく。
体の芯目掛け放たれた突進をすれすれで回避したサリーが、その側面に回った。
「【パワースラッシュ】!」
赤いエフェクトを散らしつつ突き刺さったダガーはその勢いのままに深く身体を切り裂いていく。
「【ウインドカッター】!」
そして振り向き様に【風魔法】の初期魔法を放ち、その鱗を浅く切りつける。
確かにその頭上に浮かぶHPバーは目に見えて減っていた。
初期ステータスでも十分戦えるのだ。
「いいね、頑張ろうっと」
勝機が明らかに見えたサリーは、改めて己を鼓舞する。
そしてまた迫ってきた魚の動きに注視し、そして……
一歩下がった。
放たれたのは突進をキャンセルしての尾ひれによる凪払い。
迎え撃とうとした者を跳ね飛ばすカウンターだが、しかしサリーには届かない。
そして生まれた莫大な隙を見逃さず、またダガーを突き出す。
そうして攻撃を的確に躱し、反撃して削っていく。
それがサリーのやり方なのだ。
回避盾の鑑である。
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リョウナ - 深緑クロロさん» ありがとうございます!!お互いに頑張りましょう!! (6月21日 8時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
深緑クロロ(プロフ) - リョウナさん» ありがとうございます、そう言っていただき嬉しいです!自分も誰かに助言なんて言える立場じゃないんですが、とにかく自分のやりたいように楽しく書いていくのが一番だと思っています。何事も楽しくなければ良い物を作ることは出来ませんから。お互い頑張りましょう! (6月20日 17時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ - この作品、めちゃくちゃいいですね!!あと、書くのが上手すぎます!!それで、もし出来たらなんですけど、うちの作品にアドバイスをくれませんか?お願いします!!これです→https://uranai.nosv.org/u.php/novel/heoaud/ (6月20日 15時) (レス) id: 25016b7547 (このIDを非表示/違反報告)
黒炉@深緑ノ支配者@全初卓部員(プロフ) - 幽霊さん» ありがとうございます!これからも更新続けていくのでよろしくお願いします! (2023年5月11日 16時) (レス) id: 3d6a53223e (このIDを非表示/違反報告)
幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (2023年5月11日 13時) (レス) @page29 id: fbfc17f9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 x他1人 | 作者ホームページ:No.
作成日時:2023年2月25日 15時