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だいだらぼっちの一日 ページ9

薄暗い部屋の中、機械音が鳴り響く。

無機質に響くその音声はむんずと掴んだ何かにより止められ、その直後には部屋にパッと光が灯る。

「んぁ…よっと」

枕元に置かれた眼鏡を付けながら目を軽く擦りつつ、布団から出た。

彼のスマホに示された時刻は、3:30。
三橋亭店主の一日は早い。

「えーと、鯖鯖…」

キッチンに向かい、手を洗う。
冷たい。

専用の冷蔵庫から三枚おろしにした、残り一枚の鯖を取り出した。
そしてその皮に切れ込みを入れ、塩を振りかける。
味をつけつつ臭みを抜くのだ。

そうして待つ間にフライパンを二つ温め、片方には先に油を敷いておいて一旦濡れ衣を敷き、ボウルから卵を投入する。

中火で焼くこと3分ほど経って、固まり始めてきた卵を確認して弱火にし、更に3分焼いていく。

後は剝がして皿に盛り付ければ、固ゆで目玉焼きの出来上がり。

そうして追加で待つこと4分、表面に染み出てきた水分を拭き取り、もう一方に油を敷いて、皮目を下に置いて焼いていく。

そして4分経ったところで焼き加減を確認し、ひっくり返す。
そのまま蓋をして蒸し焼きだ。

「…♪〜」

自然と鼻歌が奏でられ、進の脳も冴えてくる。
丁度炊き上がったご飯をついでいき、小さな雪山を形作る。

そしてそろそろ焼きあがったかというタイミングで蓋を開けば、湯気と共にふっくらした身の焼き鯖がその姿を露わにした。

「よーし上出来」

早速皿に盛り、ついでにチューブの大根卸しを添えれば完璧だ。

「いただきますっと」

手早く、しかし美味しく。

そこまで手間暇をかけず、かつ美味しく作ることが容易なこのメニューは、まさに朝食にピッタリだ。

「うーん結局目玉焼きには魚醬油が合う」

まぁ、海鮮料理専門店なのだからそりゃあ醬油が好みなのは普通ではないだろうか。

そして肝心の焼き鯖だが、これが非常に白米と合う。
シンプルながらも旨味の詰まった焼き魚はやはり米が進む。

今回は自分好みの固ゆでにしている目玉焼きなのだが、これが半熟ならまた別の美味しさを味わえていたであろうことをほんの少しだけ後悔しながらもその箸は止まることを知らない。

そうしてあっという間に平らげて皿を片付け、着替えて家を出て行った。

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鈴桜(元シオン)(プロフ) - この海鮮丼食べてみたいです!! サーモンに、マグロ、ホタテにイクラ……凄い事だし…値段もてごろなのは…読む側にも面白いです! (2023年2月22日 13時) (レス) @page6 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年2月4日 23時

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