唐突な異変 ページ26
｢よし、東矢、今日の仕事についてだが…｣
今日も今日とて仕事を受注する。
旅の途中で何度か見かけた冒険者ギルドのような形で仕事を受け取り、こなしていく。
｢おう、なんだ？｣
今日もそれは変わらない、筈だった。
｢今日はこの町の…ん？｣
｢おっ…？｣
ふと、二人の間に違和感が生じた。
｢…今の、感じたか？｣
｢…あぁ｣
二人が感じ取ったのは、微弱ながらも何か嫌な気配。
｢…仕事変更だ。オシストを付かせるから今の魔力の元を探ってきてくれ｣
｢あぁ｣
｢お呼びでしょうか｣
｢今呼ぼうと思ったところだったんだが｣
ちょっと早かった登場に冷静に突っ込むマールドだが、すぐに持ち直して命令を行う。
｢…はい、わかりました。｣
｢おう、頼んだぜ｣
その目は普段のような輝く目ではなく、仕事に集中する出来る女の目であった。
｢行きますよ東矢さん、原因と思わしき座標の近くに転移します｣
｢あ、おう｣
差し出された手を取れば、あっという間に瞬間移動する。
東矢は変身してもせいぜい半径20メートルほどまでしか移動できない。
だが、オシストに関してはほぼ無制限まである。
｢着きました、ね…っ｣
｢…なんだ、この魔力…！｣
移動した瞬間、ある程度離れているにも関わらず二人を謎の威圧感が押し潰さんとする。
｢っ…“聖絶”｣
オシストの張った光のバリアが二人を包み、一旦安らぎを得る。
｢…いやな予感がしますね｣
｢あぁ…気を引き締めないと…｣
｢いざという時はすぐに戻るので…近くにいてもらえると幸いです｣
オシストと瞬間移動するにはオシストに、あるいはオシストの手に持たれている何かに触れないとならない。
その範囲に素早く入って戻る為、離れることは許されないのだ。
｢…行きますよ｣
｢…あぁ｣
固唾を飲んで宙へと浮き、その元凶の元へと進みだす。
一体そこに何が待ち受けているのか。
果たして鬼が出るか蛇が出るか、わかったものではない。
それでも即座に逃げられるように、自己防衛は出来るように構えていく。
緊迫感が、二人の間に包まれていた。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
