不死鳥で独占欲の強い彼とオタクで冴えない彼女は：番外編 4

狂う 4 ※ ページ21

男の痕が見え隠れしていた首に
ガブ、と噛みついて
傷ついた柔肌から流れ出た少量の血を
舌で絡めとって、ごくと喉に通す


「っふ、うぅ・・・・・」


彼女は体を震わせながら
目を瞑って涙をボロボロと流す
いつもは抵抗してくる手も
今は俺の肩に添えるだけだ


「怖いか」


ちゅ、と首に軽くキスをして
耳元で囁くように聞いた
すると彼女は、こくりと一度だけ頷く


「目ぇ、開けな」


「・・・・っ」


彼女は怯えながら
俺の命令を聞いて
ゆっくりと、目を開けて
俺を怯えた瞳で見つめる

無性に腹が立って
自然と舌打ちをしてしまった
すると彼女は、びくりと肩をすくめる


「・・・・そうやって
過去のアイツの言うことにも
素直に従ったって訳だ・・・

・・聞かせてもらおうか
一体、どんなお願い事をされた?」


すっと彼女の口を塞ぐ手を退く
彼女の体に両腕を回して
笑みを浮かべながら、俺は聞いた
しかし、Aは途端に
両手で顔を塞いでしまって
ひっく、ひっくと肩を震わせて泣き続ける

その姿を見て、僅かに心が痛んだ


「ちょーっと難しい質問だったか
ごめんなァ、腹が立っててよぃ

・・・よし、じゃあこうしようかねぃ」


彼女をしっかりと腕の中に抱きこんだ後
そのままベッドの上にドサリと寝かせ
彼女の上に馬乗りになる
するとAは少し驚いて
小さく悲鳴を上げた


「っや、やだ、マルコさん」


「大人しくしてないと
痛いことしちゃうよぃ」


彼女の手首を両手で掴み
ぐっとシーツに押し付けて
抵抗ができないようにする
そして、泣き続ける彼女の唇に
自分の唇を重ねる


「っん、んぅ」


「ん・・・・」


重ねながら舌で少し彼女の唇を舐め
彼女も躊躇いがちに唇を開けて
俺の舌に、ちょんと触れる
逃がすまい、と彼女の舌を絡めとり
いやらしい音を出しながらキスをした

はぁ、と互いの呼吸が乱れていくことが
堪らなく優越感に浸れると同時に
あぁ・・・こういうキスも
アイツとしたんだろうか、と考えると
また、腹が立って
もっと酷いことをしたくなる

ちゅ、と音を出して唇を離し
彼女の手首を抑える両手を離した
その時に、手首に縄か何かで縛られた
赤い痕が目に入ってしまって
ピキ、と頭の血管が浮き上がるのを感じた

俺は自分のサッシュを解いて
嫌がる彼女の手首をまとめ上げ


「な、なにッ・・・!?」


そのままギュウと強く縛り、拘束し
ビリビリッと
彼女の服を乱暴に裂いた

狂う 10　※『狂う』の5話から9話は今後18金枠に載せておきます→←狂う 3

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