ちびマルコ14 ページ18
睡眠薬を完全に流し込むと
数秒と経たないうちに
彼はバタッと倒れた
素早く店員が持っていた本を奪い
マルコさんが倒れた店員の
首根っこを掴む
「アンタのその武器
恐ろしいよぃ・・・」
「弟からの贈り物ですよ」
「へぇ・・・弟か・・」
「ここから出たら
詳しいこと、話しましょうね」
あぁ、と彼は笑って
店員の首根っこを掴んだまま
店の扉へと向かい
乱暴に脚で蹴って、扉を開け
捕まえていた男性を乱暴に外に投げる
扉の外で敵が騒ぎ、集まってきたので
その瞬間を逃さずに
私とマルコさんで仕掛けた
「いたぞ!不死鳥だ!」
「捕まえろ!」
やっぱり狙いはマルコさんか!
近くにいた敵に睡眠薬を撃ち
素早くマルコさんの背中を守る
「マルコさん!
相手はきっと、海楼石の錠か何か
持ってるはずです!気を付けて!」
「んっ!?なんで戦闘に参加してる!?
お前は下がってろぃ!」
「お断りします!うおー!」
「こ、こらっ!」
マルコさんの制止を無視して
私は怪しい武器を持った
敵に近づき、攻撃を避けながら
首に注射の針を刺し、薬を流し込む
これで、4人は倒した
「残り2人は!?」
「逃げたよぃ・・
だが、もう十分だ」
「でも仲間を呼ぶかもしれません
さっさとこの場から離れましょう」
「そうだな・・・その前に・・」
聞くことを聞いてからだ、と
マルコさんは意識がありそうな
敵の一人を起こして
脅しながら、情報を引き出す
「敵の位置と数
お前らの頭の名前を言え」
「い、言う訳ねぇだろ・・・!?
ハ、ハハハッ・・情けねぇな・・
あの、不死鳥のマルコが
こんな餓鬼になってるとは・・!」
「その餓鬼にボコられたお前は
もっと情けねぇよぃ・・・」
「う、うるせぇ!
今に見てろ!」
周りを警戒しながら
ぐるぐると頭の中で考える
何か、おかしい
どうにも引っ掛かることがある
こいつら多分、人攫いをして
稼ぐ海賊なんだろうけど
14歳のマルコさんがいるという
情報を掴んだ後の、行動の速さが
速すぎる気がする
私たちが島に到着する頃には
他の港に海賊船は見られなかった
船を隠す洞窟のようなものもない
じゃあこいつらは一体どうやって
この島にたどり着いたのだろうか
しかも、マルコさんが
ここに来ることを分かっていたような
用意周到ぶり
はっと、私は記憶の中の
違和感を見つけた
次の島に
骨董品に詳しい人がいるって
私は誰から聞いた?
あの人は
「伏せろ!!!」
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
