第二十九話 「御飯」 ページ29
善逸「あぁあ…!Aちゃんも作ってくれた御飯食べるなんて何これ夢!?しかもこれから暫く食べれるなんてもう幸せすぎる!!」
本日の稽古も無事に終わり、私と梅子さんは桑島家の台所を借りていつも通り共同で御飯を作った。
暫くこの家に置いて貰う代わりに、桑島家が決めている食事の時間に合わせて、朝昼晩の御飯を作る事にしたそうです。
作ったご飯を膳に並べ乗せていた訳ですが、修行から帰ってきた善逸くんは部屋に入るなり興奮状態。
善逸「Aちゃんの御飯がこれから毎食食べれるなんてこれはもう夫婦関係になったって事だよね?!そうだよね!?一つ屋根の下で俺らはいるんだしこれはもう夫婦と言っても過言では無いよね?!ね!?」
慈悟郎「いい加減やめい!!」
慈悟郎さんは善逸くんの頭に拳を振りかざす。
間髪入れずに殴るし結構な音が毎回するから、うわ痛そ……と心配になる。
梅子「A、並べ終わったかい?」
「あ、うん!」
梅子「よし、じゃあ皆で食べようか」
梅子さんの声掛けによってそれぞれ膳の前に座り、いただきますと食事を始めた。
けれど私は食べ始める前に、ん?と一つ疑問が沸いた。
(あれ、獪岳居なくね?)
先程会った彼の姿が見えないのだ。
彼も善逸くんと同じく慈悟郎さんの弟子、という事はこの家に住んでいる筈だと思ってたんだけど、この食卓に獪岳の姿は無い。
思えば出した膳の数も4つしか用意していなかったけど、さっき作った量的には5人分は用意がある筈。
でもここで私が彼の名前を出したら、きっと仲の悪い善逸くんは良い気持ちにはならないだろうと思い、私は隣に座る梅子さんの裾を軽く摘んで、コソッと耳打ちした。
「ね、獪岳いないけど大丈夫そ…?」
梅子「…あの子の分も、ちゃんと台所に用意しておいたから安心しな。」
その答えを聞いて、あ これもしかして結構複雑な感じ…?と安心することも踏み込むことも出来なかった。
だけど今しつこく聞いたところでって感じもするので、私は そっか、と納得したような返事をして箸を進めた。うん。今日もご飯が美味い。
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練紅愛(プロフ) - 通りすがり人さん» ありがとうございます!主人公ちゃんは自分なりにがんばって精進しますのでこれからも見守ってあげてください!! (2019年8月27日 5時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり人 - 主人公の嫌がるけど一生懸命なところがとても好きです!!たまに一人で考えてゆっくり進めているのが凄いなと思います!!(修行) (2019年8月21日 18時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
練紅愛(プロフ) - 棒人間さん» ありがとうございます…!!そんな事言われたらめちゃめちゃ頑張りますよ…!マギはジャーファル推してます!超大好きです! (2019年8月12日 16時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
棒人間 - ああ…何これ好き。設定が…話が…夢主が…私好みなんじゃ…すごく好きです。更新頑張って下さい!応援しています!それと名前からして、マギ知ってたりします? (2019年8月11日 17時) (レス) id: 804948c577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月2日 4時