第十三話：鎹鴉VS愛馬の喧嘩の結果 ページ13
｢嘘だろ！」
私は驚いたように席を立ち上がり窓の外を見てみると確かに鴉と私の愛馬が喧嘩のような事をして傷だらけになっていた。
｢マジかよ…」
｢あの鴉、俺の鎹鴉だ…」
｢今から鎹烏を呼ぶからちょっと待っていてください」
飼い蛇のヘレネスとアダムを首に巻いていた雪子が窓の外を見て唖然としてそう言ってポケットの中から白色の紐がついている黒色の鈴を取り出して鳴らすとシュヴァルツと喧嘩をしていた鴉が此方を向いて黒色の羽を何枚か落としながら窓に来たので窓を開けてやると雪子の肩に直ぐさま乗っかりしゃがれた声で喋り始めた
｢雪子クルノガオソクナッタ」
｢えっ…鴉が喋った…」
｢鎹鴉は特殊で人の言葉を話せるんです」
｢ヨバレタカラキタケドシラネェカオシカイネェジャネイカ。派手二イヤダナ」
｢この鴉少し生意気だな」
そう棗が言うと鴉はカァアア！！と鳴いて羽をばたつかせて少し雪子から距離をとると窓辺に止まってまたしゃがれた声で喋り始めた
｢ソレハソウトソコニイル小娘コッチニコイ｣
この鴉の言う小娘は真琴の事らしく中々来ない真琴に痺れを切らしカァアア！！と鳴くと真琴は少し驚いて隣にいた美海と一緒に怯えながらも此方に来て烏に近づくと鴉は真琴の持っている黒色の鈴を見て雪子に話し掛けていた
｢何デ、コノ小娘ガ雪子ノ鈴ヲ持ッテイルンダ！｣
｢その事について呼びだしたんだ。明後日、真琴が俺の鈴を鳴らしたらの俺の呼び出しよりも優先して真琴の方に行ってやってほしい」
｢分カッタ！ソレジャア俺ハ先二部屋二戻ッテイルカラナ｣
そう鴉は言って帰ろうとしたので慌てて引き留めると鴉は心底何でコイツらの命令を聞かなきゃならないんだという風な目線を送ってきたがその目線をガン無視して私の変わりにやよいが質問した
｢何で大佐の愛馬と喧嘩してたんだ？」
｢ソレハ、アノ馬ノ背中二降リテ一休ミシヨウトシタラアノ馬ガ急ニ暴レダシテソレニ俺ハ驚イテ馬ト喧嘩シタンダ」
「話ハ終ワッタカラ俺ハ部屋ニ帰ラセテ貰ウ」
鎹鴉はそう言うと傷だらけの体で窓の外に出て雪子の部屋の方向へ飛んでいった。
私は深くため息をついて自分の席へと座りその他の席を立った人達も直ぐに座り私はもう背伸びを一回して会議を終了する事にした。
｢これにて会議を終了する｣
私がそう言うと全員が一礼をして仕事に戻っていた。
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作者名：豆腐野郎(元やつがれちゃん） | 作成日時：2019年7月2日 7時
