妖8 ページ10
維波side
「俺の事説明しなかったのは俺のミス。だからAが俺の事何も知らないのは仕方ないんだよ」
「ごめんね」と言いながら優しく撫でる赤髪さん
やめて…貴男は悪くないのに…謝らないで…
「知らないならこれから少しずつ知ってけば良いし、Aが分からない事は俺が全部教えてあげる」
『全部何て…傲慢ですよ』
私の言葉に赤髪さんは「ハハッ。確かにそうかも」と笑う
「良く事情知らないけどさ、今迄Aが関わった奴等、根本的に最低最悪、通称社会のゴミだったんだからAの警戒心とか強まるの仕方ないし、今すぐ警戒心弱めろ何て言わない」
真っ直ぐ此方を見て喋る赤髪さんから、何でか目が逸らせない
その為、ずっと赤髪さんと目が合ってて今気付く
綺麗な目の色…
「警戒心は全部無くしたらちょっと危険だから、少しずつ、半分位迄減らしてこ」
「まぁ少しも減らない場合は俺が無理矢理にでも減らしてくけど」と、付け加える赤髪さんの笑顔が今度はちょっとだけ怖い
『何で…其処迄して…』
“私に関わろうとするのですか?”
そう、質問した瞬間赤髪さんはホンノリ頬を紅く染める
「えぇ〜それ言わせるの?かなり恥ずいんだけど」
『え、あ、…ごめんなさい』
反射で謝れば謝る程じゃないから謝らなくて良いと言う赤髪さん
「その代わり何時かAが自分で気付いてね」
赤髪さんは「あ〜恥ずかしっ」と言い今度はグシャグシャと私の頭を撫でる
『……』
もし、この方が自分の利益の為ではなく、本当に思っている事を言っているなら___…
赤髪さんの手首を掴み、止める
『あの…貴男の名前…』
「名前?名前は赤羽業」
“業”…
何だかとても綺麗に
響いた赤髪さんの名前
耳に、赤髪さんの名前が
スッと入って来た
フカフカの椅子から立ち上がり
赤髪さん…赤羽さんの隣に立つ
赤羽さんが立って私の方に全体の向きを変えたのを確認し、床に膝を着ける
「えっと…A?」
『赤羽…業様。先程の無礼、大変申し訳ありませんでした』
不思議そうに「急にどうしたの?」と訊いて来る赤羽様を無視
『赤羽様や人間の事を全部信じるのは無理ですし、出来たとしてもかなり時間が掛かると思います』
「……」
赤羽様が何を思ってるか何て知らない
けど、
『ですが、もし、赤羽様がそれでも良いと仰って下さるなら…』
深く、深く頭を下げる
『私の、主になり…、私を、貴男様の御傍に、置いて下さい』
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サヤ - み〜ちゃむさん» み〜ちゃむさん?!うわありがとう御座いますめっちゃ尊敬してます!!一度もコメントしに行った事ない(失礼)んですけど最近完結した【それを心中と言うのだろう】がみ〜ちゃむさんの作品の中で一番好きです!!何度も読み返したりしました!!ありがとう御座います!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - み〜ちゃむさん» えぇっ……最近めっちゃストレートに伝えてくれる方多いやん……マジ照れるわ〜!ホンマかい。我ら作者も偶に見返したりすっけど削除したくなるゾ!何はともあれアザッした!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
み〜ちゃむ(プロフ) - この小説大好きです!何回も読み返してしまいます! (2020年3月16日 15時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 麗花さん» お褒めの言葉ありがとう御座います!いえいえそんな、私達何てまだまだですよ。先程誤字が無いか今更な確認をしてたらあまりのグダグタ差に恥ずかしくなりましたし…。 (2019年9月1日 13時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - またまた来ました麗花です〜こちらも面白いですね〜?私の場合文がまとまらないので… (2019年8月29日 13時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヤ&アヤ x他1人 | 作成日時:2017年10月8日 21時