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妖7 ページ9

維波side

“俺が御主人様になってあげる”


そう言われて少しばかり混乱してる私に構わず赤髪さんは話を続行


「だってあの場所から脱走したんだから戻った処でまた殴られるだけでしょ?足枷も首輪も取っちゃったし」


“それはそう何ですが…”

思った言葉が喉につっかかって出て来ない


「彼奴等が諦め良い奴には見えないし、いつ此処に来るかも分からない」

『でも…』


此処に居たら赤髪さんに迄被害が及ぶかもしれませんし、いつ此処に来るか分からないならやっぱり戻った方がまだ…

赤髪さんは「戻った方がまだマシだとか考えてるでしょ」と私が思った事と大体同じ事を口にする


「毎回俺が彼処に行ってAに害が及んでないか確認するって選択肢もあるけど…それはずっとじゃない。ずっとじゃないなら…」



“Aの事、守ってあげれない”



確かに赤髪さんはそう、言った

守る…?何で…?お互い知り合ったばかりで…私何てまだ貴男の名前さえ知らないんですよ?

この赤髪さんに出逢ってから…心を乱されてばかり…今迄…こんな事なかったのに…

衣服を握り締める


「だからほら」


スッと、膝を床に付け私の手を取る赤髪さん


「俺と居る方が、安全」

『__ッ』


一瞬、ほんの一瞬だけど、手の甲に赤髪さんの唇が当たった

顔を上げた赤髪さんは口角を上げ妖美な笑みを浮かべる

冗談何かじゃなく
真っ直ぐ私を見る赤髪さん



``赤髪さんに真っ直ぐ視られてる´´



その事実が恐くて
私は目を逸らした



『…どうして…ですか…?』

「ん?」


やっと出た声
下らない質問



コテンと首を傾げた赤髪さん


『…んで…何で其処迄するのですか?!貴男に害が及ぶかもしれないのに…!!私はまだ貴男の名前さえ知らないんですよ?!』


やっと出た声は震えてて
それも気にせず声を荒げる


『どうせ…“守る”とか言った貴男も……自分の利益しか考えず、都合悪くなったら突き放す癖に…』


ボロボロ 堪えてた筈の涙が溢れる

違うでしょ私

私が言うべき事はそんな事じゃない

そう、判ってるのに___




「違うよ」


はっきりした否定

涙を赤髪さんが親指で払い、目が合う


「今迄Aが出会った奴等はそうだっただけで俺は違う」


「まぁ自分で違うって否定しても信憑性に欠けるからAに決めて貰った方が良んだけど」と付け足す赤髪さん


「で、Aはどう思う?俺の事まだ判らないでしょ?」


頷く



だって…赤髪さんの事知る術何て知りませんし…

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設定タグ:暗殺教室 , 赤羽業 , 赤羽カルマ   
作品ジャンル:恋愛
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サヤ - み〜ちゃむさん» み〜ちゃむさん?!うわありがとう御座いますめっちゃ尊敬してます!!一度もコメントしに行った事ない(失礼)んですけど最近完結した【それを心中と言うのだろう】がみ〜ちゃむさんの作品の中で一番好きです!!何度も読み返したりしました!!ありがとう御座います!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - み〜ちゃむさん» えぇっ……最近めっちゃストレートに伝えてくれる方多いやん……マジ照れるわ〜!ホンマかい。我ら作者も偶に見返したりすっけど削除したくなるゾ!何はともあれアザッした!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
み〜ちゃむ(プロフ) - この小説大好きです!何回も読み返してしまいます! (2020年3月16日 15時) (レス) id: a1f82c8f4e (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 麗花さん» お褒めの言葉ありがとう御座います!いえいえそんな、私達何てまだまだですよ。先程誤字が無いか今更な確認をしてたらあまりのグダグタ差に恥ずかしくなりましたし…。 (2019年9月1日 13時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - またまた来ました麗花です〜こちらも面白いですね〜?私の場合文がまとまらないので… (2019年8月29日 13時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サヤ&アヤ x他1人 | 作成日時:2017年10月8日 21時

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