【赤羽業】私は……妖狐

妖11 ページ13

維波side

「で、Aに俺の物着けるだけで良いんだよね?」


先程､突然生えた尾等の説明と一緒に契約の説明もし、赤羽様が確認して来たので、頷く


「何処に着けるとか決まってるの?」

『いえ。特に決まってはいませんが今迄の殆どの主は首に…』


説明し掛けて、気付く

何故だか赤羽様が不機嫌

その証拠に赤羽様は眉を寄せ､オーラ…､そんな感じのが暗い


『あの…何か失言でも…?』

「別にぃ。Aの初めての御主人サマじゃなかったのがちょっと悔しいとかそんなんじゃないし」


ぷいっと横向く赤羽様

そっか…少し残念


『私は…図々しいかもしれませんが赤羽様が初めての御主人様になって欲しかったです…』

「A､不意打ちダメ､絶対」

『不意…打ち…?』


良く分からない言葉に首を傾げる

笑いながら「いきなり相手に攻撃する事」と赤羽様が説明してくれたけど意味分からない

私赤羽様に攻撃した覚えないし…というかそんな事今迄で5回位しかした事ないし…


『では今から攻撃しますと言えば攻撃して良いのですか?』

「うんそれ違う」


「まぁAはそのままで良いけど」と言い私の頭をグシャグシャ撫でる赤羽様


『そういうの矛盾って言うんですよ』


赤羽様の目を見て言えば私を撫でる赤羽様の手がピタッと停止


「さっきから少し疑問に思ってたけどさ､何でAは知ってる言語と知らない言語があるの?」


「普通は矛盾を知らなくて不意打ちを知ってる物じゃない?」と赤羽様に付け足されて気付く

そういえばまだ言ってなかった…


『私､半分人間何です』

「……は?」


理解してなさそうに「どういう事?」と首を傾げる赤羽様

どういう事か訊かれても…


『何て説明すれば良いんでしょう……ぁ』


少し頭を捻って手を打つ


『私､両親の血が半分ずつ交ざり流れてるんです』

「…ッは?!」

『ですから､両親の片方が人間で…』


分かり易く言い直してると突然赤羽様に勢い良く両肩を掴まれた


「何それ。初めて知ったんだけど」

『初めて言いましたからね』


私の返しに赤羽様は眉を寄せ「何で言わなかったの?」と口調を強くして訊いて来る


『何でと言われましても…訊かれなかったので…』


返した途端赤羽様は「はぁ……」と深く溜息


「良し分かった。Aは俺に隠し事するの禁止ね」


「分かった?」って赤羽様の確認に頷く


「いい子」


ヨシヨシ 赤羽様に頭を撫でられ少し複雑な気分



隠し事してたつもり何てないんだけどな…

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