【死神×人間2】 ページ36
※前の話とは全然違います。対比的な感じです。
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「貴方の寿命は尽きているはずなのに、何故まだ生きているのだろう」
馬鹿みたいに蝉の鳴く夏に、目の前に現れた男は開口一番にそう言った。無表情だが、作り物めいて彫りの深い、整った顔立ちをしていた。エアコンをつけていないこの部屋で、汗一つかいていない。
「誰ですか。どうやって入ったんです?」
「何度か試したが、どうも俺は貴方を殺せないようだ」
「お帰りください」
彼がどうやって入ってきたのかは全くもって不明だった。ドアの鍵はかけてあるし、第一突然目の前に現れたような気がする。信じ難いが。
「従って自ら死亡して欲しい」
「するわけないじゃないですか」
彼はため息をついた。
「そうか。……手間だな。ごくたまにいるんだ。俺の管理下から抜け出す魂が」
「貴方なんなんですか?」
「死神だ」
「証拠を見せてください」
彼は私が料理後に片付けていなかった包丁を手に取った。まずい、と思う間もなく彼は無造作にそれで私の腹を刺す。
……痛い、と思ったがなんの感触も無かった。身体に刃が入っているように見えるのに、血も出ていない。
「証拠になるか」
「え、あ、……はい」
彼は包丁を元の位置に置いた。
「俺は貴方の同意が無ければ貴方を殺せない。管理下に無いからな。……同意はしてくれないか?」
「だからしませんって」
「……そうか」
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Niko(プロフ) - フォローさせていただきました......!こちらこそよろしくお願いします! (8月20日 18時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 作りました!きっかけを頂きありがとうございます!ご負担になった場合はフォロー外して頂いて構いません。よろしくお願いします! (8月20日 15時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
Niko(プロフ) - 返信ありがとうございます、嬉しくて泣きそうです!もしアカウントをお作りいただけるのでしたら本当に嬉しいです......! (8月20日 13時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 無視して頂いて大丈夫です。もし需要があるようでしたらアカウントを開設します。いつも作品を読んで頂いて本当にありがとうございます。 (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 良いかと思います。ただ、最新の物語が一番好きでいらっしゃるという貴方のような奇特な性癖の方(すみません)を、正直に申し上げますと逃すのは惜しいため、新しくアカウントを開設した場合に繋がらせて頂くことは可能でしょうか?ご気分を害してしまったようでしたら (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
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