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なんだか、この期に及んで嘘をつくのもみっともない。
私は諦めて肩を竦めた。
「……ホテル」
「……誰と?」
「ネットで知り合った人」
フラれるかな。
ちなみに今まで付き合った時にも浮気がバレて振られたことがあった。
零夜は黙って私の頬に手を伸ばした。
殴られるかと内心びくびくしていたが、そんなことはなく、その手は優しく首筋に下りる。
「……ごめん」
許してくれないだろうけど、申し訳ないとは思うから謝った。
ならばやらなきゃいいのだろうけど、満たされない。
「俺のこと、嫌いになった?……それとも、飽きた?その人の方が好き?」
私は首を横に振った。
「違う」
「そうか、なら良かった」
零夜は、ほっとしたように手を離した。
……良くは、ないでしょ。
物凄く寛容なタイプなのかと訝しんでいると、彼は続けた。
「浮気って、病気に近いんだろ?」
私は首を傾げた。
確かに、恋人がいて、確かにその恋人が好きなのに、いつも他の誰かを欲してしまう。
だけど、たとえ病気のようなものだからといって、許して貰えるものでもないだろう。
彼の意図がイマイチ分からなかった。
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Niko(プロフ) - フォローさせていただきました......!こちらこそよろしくお願いします! (8月20日 18時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 作りました!きっかけを頂きありがとうございます!ご負担になった場合はフォロー外して頂いて構いません。よろしくお願いします! (8月20日 15時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
Niko(プロフ) - 返信ありがとうございます、嬉しくて泣きそうです!もしアカウントをお作りいただけるのでしたら本当に嬉しいです......! (8月20日 13時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 無視して頂いて大丈夫です。もし需要があるようでしたらアカウントを開設します。いつも作品を読んで頂いて本当にありがとうございます。 (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 良いかと思います。ただ、最新の物語が一番好きでいらっしゃるという貴方のような奇特な性癖の方(すみません)を、正直に申し上げますと逃すのは惜しいため、新しくアカウントを開設した場合に繋がらせて頂くことは可能でしょうか?ご気分を害してしまったようでしたら (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
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