検索窓
今日:9 hit、昨日:40 hit、合計:62,358 hit

エピローグ ページ14

目を開いた。

ベッドから降りて、カーテンを開けた。

いつも通りの朝。

欠伸をして、部屋を出る。

「おはよう。朝ごはん、用意してあるからね」

私は、ぼんやりと彼女を見つめた。
お母さんを見つめた。

「母さん、海に行くの、楽しみだね」
「そうね。でも宿題を先に片付けなきゃね」
「ふふ、もう大体終わってるんだ」
「あら、えらい。じゃあ母さんも仕事頑張らなきゃ」

風鈴が、涼し気な音を立てた。

「何か、忘れてる気がするんだけど」
「絵日記とかじゃない?」
「小学生じゃないんだから」

私のその言葉に笑ったお母さんは、ふと考えるような素振りをした。

「リビングの花瓶に、白い花があったけど、あれあんたのやつ?」
「……多分違うと思うけど、見てみるよ」
「母さん好みの花なんだけど、生けた記憶はないのよね。……うわっ、遅刻!」

慌ただしい足音を聞きながら、私は階段を下りて、リビングに行った。

窓辺では白い花が揺れていた。

私はその花にそっと触れる。


風が私の横を優しく吹き抜けていった。

あとがき→←最終日



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
78人がお気に入り
設定タグ:名前変換オリジナル , 短編集 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Niko(プロフ) - フォローさせていただきました......!こちらこそよろしくお願いします! (8月20日 18時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 作りました!きっかけを頂きありがとうございます!ご負担になった場合はフォロー外して頂いて構いません。よろしくお願いします! (8月20日 15時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
Niko(プロフ) - 返信ありがとうございます、嬉しくて泣きそうです!もしアカウントをお作りいただけるのでしたら本当に嬉しいです......! (8月20日 13時) (レス) id: f73d5be156 (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 無視して頂いて大丈夫です。もし需要があるようでしたらアカウントを開設します。いつも作品を読んで頂いて本当にありがとうございます。 (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)
餅屋(プロフ) - Nikoさん» 良いかと思います。ただ、最新の物語が一番好きでいらっしゃるという貴方のような奇特な性癖の方(すみません)を、正直に申し上げますと逃すのは惜しいため、新しくアカウントを開設した場合に繋がらせて頂くことは可能でしょうか?ご気分を害してしまったようでしたら (8月20日 3時) (レス) id: 51ef15773f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:餅屋 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年3月18日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。