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北side
今日も特に変動なく部活を終えて、片付けに入る。
一球一球丁寧に磨く。これが心地ええねん。
黙々とボールを磨いとると、侑と治の喧嘩しとる声が聞こえた。ホンマに飽きひんやっちゃなぁ。
ため息をついて、2人に近づく。が、どうやら俺に気づいとらんみたいやな。
「やから!!今日は俺が先風呂入んねん!!」
「ツム昨日先入っとたやんけ!!嘘つくな!!」
風呂のことで揉めとるんか。こりゃAも頭抱える気ぃするわ。
「風呂の話はともかく、はよ片付けせぇや。お前ら2人が帰る時間遅してんのわからんの?」
ギクッと効果音が付くように、2人は俺の方を見る。別に怒っとるわけやないんやけどな。
「「す、すんません……。」」
「どうせお前らのことやから、しょーもないことで妹まで迷惑かけとるんやと思うけど。」
あ、しまった。
「Aは関係ないやないですか!ていうかここ最近喋っとらんし!」
「つべこべ言わんとはよ片付け。」
あかん。下手にAの名前出すとこやった。
バレたら、きっと余計3人で喧嘩するのが頭に浮かぶわ。
再び俺は、ボールを磨き始めた。
.
Aside
『ッはぁぁ〜〜……』
あぁ、この作品ええ話やったな…。
パタンと、読み終えた本を置いて伸びをする。
時計を見ると、短針が7を指していた。
『えっ!?やば、下校時間過ぎとるやん…!!』
慌てて本を棚にしまい、ノートや筆箱を鞄に突っ込んで忘れ物が無いか確認する。
『やっべぇ…今度からアラームつけとかな…。』
本読んでたら、時間なんてあっという間に過ぎるからなぁ。……あれ?
『体育館、電気ついとる…』
まだどこか部活やっとるんかな。
ちょっと気になるし覗いてみよ。
「つべこべ言わんとはよ片付け。」
『えっ、』
ちらっと覗くと、北さんがお兄ちゃんらを叱ってた。
『(北さん、あんなにあの2人に…まじあいつらどんだけ迷惑かけとんねん。)』
すると、私の視線に気づいたのか
北さんと目が合った。
ん?ていうかこっち来てへん?
「A、すまん見とった…?」
『え?あ、いえ…ほんまにあの阿呆2人が…申し訳ないです。』
「Aは悪ないんやから、謝らんといてや。あ、ちょっと待っといてくれるか?」
せっかくやから、一緒に帰ろうや。
私は一瞬目を見開いて、首を縦に振った。
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さっちゃん - めっちゃ面白かった!なんかもう、言葉にならない…。感動😭 (4月24日 20時) (レス) @page50 id: c5a0fb1f72 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいも - めっちゃ面白かったです!感動して泣きかけました...!神作を有難うございました!! (4月20日 18時) (レス) @page50 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
こめつぶ(プロフ) - めっちゃ神作でした…!!!親と兄弟が目の前にいるのに何度も涙出そうになって、めっちゃ堪えました。本当に素敵な作品、ありがとうございます!!!!多分これからもリピートさせていただくと思います!!(() (4月8日 16時) (レス) @page50 id: e94f7d2b88 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - 神作ッ!!!主様天才すぎます。3周目に突入したのに涙が... (4月4日 0時) (レス) @page47 id: d24603059d (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - なるほどなぁ、、神、 (4月3日 1時) (レス) @page50 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にろ | 作成日時:2020年5月17日 14時