説教 ページ9
時刻は19時を少しすぎた頃。男子バレー部は片付けをし始める。
いつもなら、そそくさと体育館を出ていた。つい昨日までは。
そう、昨日までは。
『宮くん、何で正座されとるかわかっとる?』
「悪かったけどここまですることないやん!!」
『うん、普段の私ならね。でも今日のは紛れもなく圧倒的に1億%宮くんが悪いと思うんだけど?』
今日の暴露事件が無ければ、私は今ここにいない。
宮くんの正座姿を見ることもなかった。
「何やあの子、ツムにあんなんさせる女子今まで見たことないわ…。」
「あれか、例の角名の…」
「ていうか角名、さっきから笑いすぎやで。」
一方向こうでは、角名くんがお腹を抱えて笑っている。
やばい、めっちゃ可愛い。天使なんかな?いやでもかっこいいオーラもあるし…
再び宮くんに視線を落とし黒い(と思われる)笑みを零す。
『言い訳はいらんねん。ごめんなさいも言えへんの?』
「元はと言えば、俺が話した時に反応せんかった陸奥さんが悪いんやんか!」
一方、目の前におる宮くんはなかなか引かない。絶対反省してないやん。
『確かにあの時反応せんかった私も悪かった。ごめん。』
私が素直に謝ると思っていなかったのだろうか、目を見開いて苦い顔をする宮くん。
少しでも自分が悪かったと思ったことはすぐに言葉に出さんとあかん。これは私にとってのマナーである。
「さっきから聞いてたら、侑情けないで。」
「うぐっ…き、北さん…。」
3年生だろうか、落ち着いた表情に綺麗な顔。男子バレー部って皆かっこいいなぁ。
そんなことを心の中で思ってたら、北さんがこちらを見る。
「えっと、陸奥さんやっけ?すまんな侑が。」
『あっいえ!そんな先輩が謝る必要はありませんし…』
私はキッと宮くんを睨もうとしたが、心の中で抑えていつもの調子で彼に言う。
『宮くん先輩にまで謝らせて恥ずかしくないん?』
「ウッ…す、すんません…」
『もう、最初から素直になってくれたらよかったのに…。』
横で北さんは微かに笑っていた。
.
「陸奥さんって北さんの従兄弟とか何か?」
「似すぎて逆に怖い。」
「角名何かすごい女子にモテられてるな。」
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麻呂ましゅ(プロフ) - 宮侑イケメン過ぎて今度は侑の小説見たくなっちゃったー( ߹꒳߹ ) (11月15日 7時) (レス) @page47 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
なっちち(プロフ) - 久々にキュンキュンきました(*´ω`*) (2021年2月7日 4時) (レス) id: 5d60cec675 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 気づいたらニマニマしてました……とても良い作品ですね(*´ `) (2020年5月18日 22時) (レス) id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ - 可愛すぎるってぇぇぇぇ!やばい!讀みながらひとりで騒いでたわ (2020年4月12日 16時) (レス) id: 767cede04a (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 更新お疲れ様です!続きがすごく楽しみです!!応援してます!! (2020年4月7日 1時) (レス) id: f894f75d5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にろ | 作成日時:2020年3月11日 10時