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バレンタインの勇気《2》 ページ19

先輩の後ろに隠れるようについていく。
自動ドアが開くと甘いチョコレートの香りが広がっていた。
横目でレジカウンターを見ると、やっぱり居た。

銀の髪が艶やかで真っ白な雪みたいな肌。
後ろが透けそうなくらい儚くて綺麗なツインテールの女性。

『可愛い…』

口にしてた事に気付いたが遅かった。先輩は口を隠して笑いこらえてる。
頬が熱くなって恥ずかしい。
何見てんですか、と背中を強く叩いた。
振り向いて、行ってこいという表情で僕の手をつかんだ。

ああ、だから怖いんだよ。

先輩の笑顔をお守りにして僕はチョコを選んだ。先輩は驚いている。
思ってたのと違うみたいだ。
先刻思い付いた作戦だけど、うまく行けるだろうか。


「合計で千四百三〇円です。」

購入したのは二つ、銀髪の店員さんが金額を告げる。
名札にはシエル、と書いてあった。
レシートを受けとる手が彼女のと触れた。顔が、熱くなる。
そして、商品を受け取った。普通に先輩のもとへ向かう。

あることに、先輩と店員さんが気付いた。

「お客様、おひとつ、お忘れです!!」

小走りで僕のところへ持ってくる。そう、僕が持っているのは一つ。
僕は息を吸って店員さん、シエルさんへこう言った。


『それはあなたへ、です。受け取って下さい。』

やりきったぞ、僕は。雪のような白い肌が赤く染まった。


「お前、本当にAか!?」
『へへっ、ぼーくでーすよー。』

肩を揺らして先輩が確認する。焦った表情がとても面白かった。

『気持ちを伝えることが出来たので良かったです!ただ、』
「ただ、なんだ?」
『少し行きづらくなりました』

外からシエルさんをみる。未だに頬を押さえていた。

「お前、恋人いなかったんだな、顔は愛らしいし、いると思ったんだが。」
『先輩に言われたくなかったです。』




「良かったじゃんシエルちゃん!!好きだったんでしょ!?」
「ナナさん止めてくださいよ落ち着けません!」

また消えた 【ジュリウス】→←バレンタインの勇気《1》【ジュリウス・男主】



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ルーネスガルディン - 死神のシャルロットだ。、、、此処は? (2016年6月13日 12時) (レス) id: e3be47b955 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白い屈み | 作成日時:2015年8月18日 15時

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