恋愛漫画みたいな恋がしたい。【 梵天 】

6.ヒロインの心の声 ページ6

.








ぼんやりしている心にこそ恋の魔力が忍び込む。
( シェイクスピアより )







.







｢はい始めますよ〜、王道の出会い。曲がり角ってキャー！痛いいたぁい！なによあいつ！態度悪い男！って遅刻寸前！！ギリギリセーフ！今日の転校生って誰かな？ってああ、あんたは！今朝の態度の悪い男／生意気な女！！をやります。立候補者います？｣








三途｢ぶっ飛ばせばいいのか｣







｢ちがいます、まぁ尻もち着くレベルの力で｣










.







そうやって三途さんに説明していたのなら、嫌そうな顔をされる。わからないじゃん、もしかしたらこれで恋に落ちるかもなのに！！








そうやって考えながら説得をした、よくやった私！！！







その気持ちを抱きながら、明石さんに合図を送ってはスタートする。








.








｢いっっけなーーい！！遅刻遅刻！私、高校一年生の羽田A！！寝坊をしちゃって今日は遅刻寸前！！んもぅ〜〜おかあさ｣









明石｢ちょ、かっとかっと、かっと！！！！｣









｢え、なんですか、私心の中は今女子高生なんですけど｣









望月｢今のなんだ｣









｢ヒロインの心の中を再現してます｣








.







ヒロインの心の声を再現していたのなら、明石さんに止められてしまう、なんでや。








そう話してる間も、笑いが堪えられないのか、竜胆さんと蘭さんは待機場所のソファを、バシバシ！と叩きながら笑っていた。







九井さんと鶴蝶さんは私を見てくれない、なんなんだよ。笑うの堪えてるんだろうけど。






首領は最早興味なさげであったし、三途さんはボケーッと違うとこを見ている。







.







｢角曲がらせてください！そうしたらそこから始まる王道恋愛漫画がっっっ、｣







蘭｢正直、ぶつかって来たら舌打ちかますか、ぶん殴っちゃうよね｣






竜胆｢オマエいつもこんな恋愛漫画読んでんのかよ、死ぬ｣










.








なんて、講義をしていたのなら上司とその兄が笑いながら、私の恋愛漫画(バイブル)を片手に、見てくる。








しかも結構泥沼関係を繰り広げている恋愛漫画なため、ひゅっと喉がなった。なぜ、それを？







理解に及ばなくて、思考回路が回らない。








.






｢ふほうしんにゅう……………｣









竜胆｢えr本の隠し方だった｣








.







あれおかしいな、私ヒロインのはずなんだけど？










.

7.角を曲がったその先で 【 三途春千夜 】→←5.お着替えターーイム！！！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す